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グラフィックデザインの雨音

グラフィックデザイナー志望者&初心者に語りかけるブログ

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最近はC.Iの仕事が多くてねー。C.I・・・それ、何!?

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先日、某アートディレクターさんが世間話の一環で「最近どんな仕事されているんですか?」とたずねられて「最近はC.I.関係が多くてねー。カタチになるまでに時間がかかって大変ですよ」と返事をしていました。

「ほ~、C.Iねー・・・」

無意識にブログネタにアンテナを貼っているデザオアイが、キラッ!と光りましたよ。ブログでも3ヶ月に渡って基本的な話はしてきたので、そろそろそんな話をしてもいいのかなーと思ってきましたよー。C.Iの話に踏み出しましょうかぁ!

C.Iって聞いたことありますか?コーポレート・アイデンティティ(Corporate Identity)の略です。

コーポレートは「企業の」という意味です。アイデンティティはちょっと難しくて辞書では「自己同一性」となっています。自分が何者であるかということの「よりどころ」という意味です。もしハーフの人が「私のアイデンティティは日本人なの」と言ったとしたら、自分は基本日本人であると思っているということです。共同体にあてはめると「帰属意識」という意味もあります。「自分は日本人のひとりだと思っている」ということですね。

数日前、映画専門チャンネル「ムービープラス」で放送していた2003年のサスペンス映画を觀ました。その名も「アイデンティティー」という映画です。アイデンティティーは、多重人格の症状と絡んだ意味でつけられたタイトルでした。凝ったつくりと脚本で、サスペンス映画としては久しぶりにデザオの満足のできる内容で面白かったですよ。ぜひどうぞ!

すみません、話がそれちゃいました・・・。


C.IをWikipediaで調べてみると以下のように書いてあります。

企業文化を構築し特性や独自性を統一されたイメージやデザイン、またわかりやすいメッセージで発信し社会と共有することで存在価値を高めていく企業戦略のひとつ。CI、CI 計画、CI プロジェクトなどとも呼ばれる。1930年代にアメリカで始まった概念・戦略である。

また概要では下のように書いてあります。

コーポレート・アイデンティティ (以下 CI ) は、企業が掲げてきた理念や事業内容、また企業の社会的責任 (CSR) 等に基づいて自らの存在価値を体系的に整理し、改めて定めた理念やそれに基づく行動指針を企業内外で共有することでより良い企業活動を行っていこうとするもの。またそれを実施するための計画である。 主に社会における企業イメージの構築を行うために計画・実行されるが、企業内部においても価値の共有による意識の向上、また品質や生産性、就職希望者の増加などの効果が期待できる。日本においては1970年代に導入され始めた。

す、すいません!長い説明でもうお腹いっぱいです!!キャベジンちょーだい!長くて段々わかならくなってきたので、ここでもデザオ独自の簡略化を勝手に断行!

C.I=その企業らしさ(独自性・特徴・理念・目指す方向)を、一般顧客や従業員が見てもわかるように、わかりやすく表現したもの。

最初の定義はひとまずこれでいいでしょ?←誰にきいてんのん?

ここでわかることは、C.I=グラフィックデザインだけではないということです。社名ロゴデザインや店舗デザインなどわかりやすいものも含まれますが、他のものもC.Iの一部です。たとえば、社訓、社是、社歌、ポリシー、スローガン、社員手帳、社員バッヂ、制服、なども、その企業らしさを表現したものと言えます。

では、冒頭の某アートディレクターさんの言う仕事というのは、社歌を作曲してるんでしょうか?女性職員専用の制服をデザインしているんでしょうか?

おそらく違います(笑)アートディレクターさんが仕事で関わっているC.Iとは、普通、下記のようなもののことを言うのです。

企業やブランドのロゴデザイン、ロゴデザインのガイド(ロゴの運用マニュアル)、デザインしたロゴを応用展開してつくる、名刺、封筒、レターヘッド、ホームページ、店舗のインテリア&エクステリア、ペーパーバッグ、ショップカード、パンフレットetc...です。

C.Iの中の、おもに目に見えるもの。ビジュアルデザインに関係する部分の仕事、という意味です。これは一般的に、

V.I(Visual Identity)、ビジュアル・アイデンティティー

と呼ばれます。

じゃあ、「最近はV.I関係が多くてねー」と言えばいいんじゃない?そうです。そう言ってもおかしくないし驚きません。しかし、V.IよりはC.Iという言葉のほうがより一般的に知られた言葉ですから、世間話では伝わりやすい。

また、V.Iよりもより大きな仕事をやってそうに聞こえます(^_^;) 穿った見方をすると、実は「C.Iをやっている」というほどオーバーな規模の仕事でなく、単にあるロゴデザインをしているだけでも、ちょっとカッコつけて「C.Iをやっている」と言っても間違いではないのです。

ですから、話半分に聞いておいてもいいと思いますよ~。←わたし、そのうち殺されます??(^_^;)

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| デザインの基本(考え方編) | 15:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

CI、一時期すごく流行りましたよね。NTT,JR,JTなどのCI。これらはシンプルでわかりやすいので好感が持てます。
一部では由緒あるロゴを捨て去って後悔したみたいな話も聞いたことがあります。企業には歴史があります。
日本の”翼”の象徴となっていたJALの鶴のように、新しいCIを導入したものの回帰した例もあり、興味深いですね。

| なかお | 2014/12/10 21:55 | URL | ≫ EDIT

なかおさん、コメントありがとうございます!

そうですよね~。
由緒あるロゴを変更するって本当に大きな決断ですし、だからこそ危険ですね。

JALが鶴に戻ったのも、事情が事情とは言え、元に戻すとは思い切ったものだと思いました。
またそのうち記事にできたらなと思います!

いつもコメントありがとうございます!

| デザオ | 2014/12/10 22:37 | URL |















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