昨日に続き、超ざっくりクライアントの対処法について考えましょう!
でもその前に、久しぶりに専門学校の学生さんの話に戻りましょう。
専門学校の学生さんたちは面白くて、入学当初は、とにかく制限なく自由じゃなきゃ嫌なんです。仮に、ある企業のロゴデザインをする課題があるとします。すると、色の数は自由がいい。タイポグラフィの要望もないならそれに越したことはない。何をしてもOK、とにかくカッコいいロゴならOKですと依頼されるのが一番ありがたいのです。
ところが勉強が進んでゆき、半年もたつと様相は一変します。「とにかく自由にデザインして」は嫌なんです(笑)色の数も決めてほしいし、タイポグラフィの要望があるなら言ってほしい。デザインをする前にどんな会社なのか知りたがります。
なぜそんな変化が起きるのか?
だってサムネイルのバリエーションに、キリがないんですよ。そのことに学生さんも気づくんです。デザインの勉強がある程度進むと、「自由にロゴデザイン」なんて本気でやったら、時間があるだけ何百案でも作れちゃうじゃないかと気づくんです。何百案はオーバーですが、何の制限も無く、コンセプトや方向性のリクエストも無く、ただただ時間の許す限り、頑張ってロゴ案をクロッキー帳に量産するなんて、エネルギーのムダだとわかります!
もし自由に作れって言うなら、じゃあ、そうやって量産したロゴ案をクライアントがチェック(審査)するとき、何を基準に「いいロゴ」を選ぶんだ!?という話になりますよね?選ぶ基準があるなら、それが条件や制限や要望として、依頼するときにデザイナーに伝わっていないといけないはずなんです。
「とにかく自由にデザインして」が嫌になる理由は、自分の労力を減らしたいだけではありません。
それは真に、クライアントのためになるデザインを目指すからです。入学当初の学生さんは、自分が半分アーティストであると思っています。だから、「私に条件をつけないで」と思います。しかし、プロのデザイナー意識が芽生えはじめると、自分のやりたいデザインではなく、クライアントが喜ぶ結果を生み出せるロゴデザインにしようという「貢献」の気持ちが生まれます。
クライアントは、自分のパトロンではなく、自分の顧客である。そう気づきます。だから、クライアントは何を望んでいるのか、もっと把握したいと思うようになるのです。仕事に「謙虚」になる変化とも言えるかもしれません。
まとめ超ざっくりクライアントには、多彩な質問を投げかけ、コンセプトをはっきりさせるか、それに近づくための方向性の絞込みをはかるべし・・・と昨日の記事で書きました。今日ご紹介した下記の2つが、その根拠なのです。
1. エネルギーを効率よく集中するため
2. クライアントに的確に貢献するため狭小住宅に取り組む建築家はよく、「条件が多くなればなるほど、やる気が出てくる。」と言います。
狭い敷地、少ない予算、風呂は大きくしてほしい、子供部屋はこうしてほしい、キッチンはこうしてほしい、採光がこうなってて、庭があって・・・。
遠慮せず、顧客に夢を語ってもらうことで、「小さい敷地でも、それらの厳しい条件をなんとか達成してみせる!」と燃えられるのだそうです。
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