最初の打合せが、超ざっくりクライアントとの戦いを制する!【曖昧さと戦え!④-1】
ええ、そーなんです!【曖昧さと戦え!】シリーズは終わってなかったんです!!ジェイソンは生きていた!デザインの打合せにおける「曖昧さ」と戦うこのシリーズですが、これまで紹介してきたデザイナー自身の曖昧さ回避の努力とは別に、曖昧さは生じるんです。
それは、クライアントの要望が超ざっくりな場合です。
④最初の打合せが、超ざっくりクライアントとの戦いを制する!
これはとても多いんです。クライアントとはたいてい新米さんではなく、偉いさんが多いはずです。社長さん、部長さん、あるいは、少なくともデザイナーに仕事を出すくらいはしっかりしているはずの担当者の方です。
でも、デザイナーに発注するくらいですから、基本的にはデザインのプロじゃないことが多い。どのようにグラフィックデザイナーに仕事を依頼するのが、もっとも適切なのかよくわからなくてついつい曖昧な出し方をする。
もうデザイナーの仕事をしている方は、日常的に体験しているはずです。
「カッコよくお願いします」
新規の依頼で、わたし自身もっとも頻繁に経験するのが、この「カッコよくお願いします」というパターンです。そうお願いしたいクライアントの気持ちはとてもよくわかります。
どこかの誰かがデザインした従来の広告やパンフレット、商品パッケージやロゴなどを私に見せてくれて(←イメージサンプルです)、「なんか、こうもっとカッコいい感じに変えられませんかねー?」と良く言われます。
それが従業員の社員さんが素人だけど頑張って作ったものだからあまり良くないというなら、無理もないのですが、ちゃんとプロのデザイナーに頼んだのに納得がいかない、ダサい・・・だから、今度こそお願いしますということもけっこうあるんです。
また、「もっとオシャレにしてほしい」「もっとかわいくしてほしい」というバージョンもあります。これらはその曖昧さにおいて「カッコよくしてほしい」とほぼ同じです。もし、このパターンを言われたら、その心は「クオリティを上げてほしい」と理解しましょう!
そう理解した上で、デザイナーであるあなたが次にやらないといけないことは、そのクオリティを上げるために、質問を重ねることによって、デザインのコンセプトをもっと具体的に把握していくことです。
「そのカッコよくをもっと詳しく教えてもらえませんか?どういうタイプのカッコよさですか?」と、質問を重ねましょう。必要なら、例をあげましょう。こういうカッコ良さですか?それともこういうカッコ良さですか?と例をあげることで、相手が応答しやすくなります。
「売れそうな、いいのお願いします。」
これも良く聞くセリフです。小売業ではなく、商品そのもののデザインやパッケージデザインを依頼しているメーカーさんのときに多いセリフです。その商品が売れてほしいという切実な願いが感じられます。
これを言われたら、2つの気持ちが合わさったものと理解しましょう!1つは「適当にやならいでくれ。ちゃんと考えて丁寧にやってくれ。」という激励や念押しの気持ちです。もう1つは「競合する商品に負けないアピール力のある(差別化された)デザインにしてくれ」という気持ちです。
そう理解した上で、デザイナーであるあなたが次にやらないといけないことは、上記の2つの気持ちに対応した2つのことです。
1つは、やはり、コンセプトの明確化です。平易に言うと、セールスポイント、アピールポイントの絞込みです。もう1つは、競合商品のデザインにどのようなものがあるのかというリサーチです。店頭で商品が陳列されたときの見え方も確認できるならしたほうがいいでしょう。簡単にリサーチできないような商品なら、その打合せの中で競合商品のデザインについても取材しましょう。
質問でデザインの方向性を絞る
コンセプトと呼べる具体的な「狙い」を引き出す努力が必要ですが、それが上手くいかない場合や、クライアントが説明を億劫がるタイプの人で、とにかく任せるからいいデザインにしてよ、というタイプの人の場合は、せめて方向性を絞る質問をしましょう。
たとえば、とあるペットボトルの飲料のラベルデザインを依頼されたもの、上記のような超ざっくり打合せだったと仮定しましょう。そのときは、こちら(デザイナー側)が方向性をイメージできるまで、多彩な質問攻撃を繰り出しましょう。
「ターゲットとなる顧客はどういうひとたちですか、年齢層は?性別は?趣味は?」「どういうシチュエーションで飲んでほしい商品ですか?」「あの商品にだけは負けたくないという競合品がありますか?」「これだけはしてほしくないというデザインがありますか?」「細かいデザインはともかく、基調となる色は何色にしてほしいとかありますか?」
そういった質問への応答の中で、明確ではなくても、もともと360°あった方向性がだんだんと絞られ、デザインしやすくなっていくのです。
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新規の依頼で、わたし自身もっとも頻繁に経験するのが、この「カッコよくお願いします」というパターンです。そうお願いしたいクライアントの気持ちはとてもよくわかります。
どこかの誰かがデザインした従来の広告やパンフレット、商品パッケージやロゴなどを私に見せてくれて(←イメージサンプルです)、「なんか、こうもっとカッコいい感じに変えられませんかねー?」と良く言われます。
それが従業員の社員さんが素人だけど頑張って作ったものだからあまり良くないというなら、無理もないのですが、ちゃんとプロのデザイナーに頼んだのに納得がいかない、ダサい・・・だから、今度こそお願いしますということもけっこうあるんです。
また、「もっとオシャレにしてほしい」「もっとかわいくしてほしい」というバージョンもあります。これらはその曖昧さにおいて「カッコよくしてほしい」とほぼ同じです。もし、このパターンを言われたら、その心は「クオリティを上げてほしい」と理解しましょう!
そう理解した上で、デザイナーであるあなたが次にやらないといけないことは、そのクオリティを上げるために、質問を重ねることによって、デザインのコンセプトをもっと具体的に把握していくことです。
「そのカッコよくをもっと詳しく教えてもらえませんか?どういうタイプのカッコよさですか?」と、質問を重ねましょう。必要なら、例をあげましょう。こういうカッコ良さですか?それともこういうカッコ良さですか?と例をあげることで、相手が応答しやすくなります。
「売れそうな、いいのお願いします。」
これも良く聞くセリフです。小売業ではなく、商品そのもののデザインやパッケージデザインを依頼しているメーカーさんのときに多いセリフです。その商品が売れてほしいという切実な願いが感じられます。
これを言われたら、2つの気持ちが合わさったものと理解しましょう!1つは「適当にやならいでくれ。ちゃんと考えて丁寧にやってくれ。」という激励や念押しの気持ちです。もう1つは「競合する商品に負けないアピール力のある(差別化された)デザインにしてくれ」という気持ちです。
そう理解した上で、デザイナーであるあなたが次にやらないといけないことは、上記の2つの気持ちに対応した2つのことです。
1つは、やはり、コンセプトの明確化です。平易に言うと、セールスポイント、アピールポイントの絞込みです。もう1つは、競合商品のデザインにどのようなものがあるのかというリサーチです。店頭で商品が陳列されたときの見え方も確認できるならしたほうがいいでしょう。簡単にリサーチできないような商品なら、その打合せの中で競合商品のデザインについても取材しましょう。
質問でデザインの方向性を絞る
コンセプトと呼べる具体的な「狙い」を引き出す努力が必要ですが、それが上手くいかない場合や、クライアントが説明を億劫がるタイプの人で、とにかく任せるからいいデザインにしてよ、というタイプの人の場合は、せめて方向性を絞る質問をしましょう。
たとえば、とあるペットボトルの飲料のラベルデザインを依頼されたもの、上記のような超ざっくり打合せだったと仮定しましょう。そのときは、こちら(デザイナー側)が方向性をイメージできるまで、多彩な質問攻撃を繰り出しましょう。
「ターゲットとなる顧客はどういうひとたちですか、年齢層は?性別は?趣味は?」「どういうシチュエーションで飲んでほしい商品ですか?」「あの商品にだけは負けたくないという競合品がありますか?」「これだけはしてほしくないというデザインがありますか?」「細かいデザインはともかく、基調となる色は何色にしてほしいとかありますか?」
そういった質問への応答の中で、明確ではなくても、もともと360°あった方向性がだんだんと絞られ、デザインしやすくなっていくのです。
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| デザインの基本(実践編) | 18:00 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑
大変参考になりました!!
私自身も今いただいてるお仕事で、
「若い人にも興味を持ってもらえるような身近に感じてもらえるようなイラスト」
「でもあんまりくだけすぎないで真面目さは残したい」
ってオーダーをいただいて、
「どないやねん」って思いながら悶々と考えていました・・。
色々こちらから例を出して絞っていきます!
| Okazaki | 2014/08/10 20:23 | URL | ≫ EDIT