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グラフィックデザインの雨音

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言葉には限界もある!そんなときはイメージサンプルだ!【曖昧さと戦え!③-2】

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前回に引き続き、【曖昧さと戦え!③-2】 でーす!

前回は「色出し」の説明と、昔の職場のFさんとKさんのやりとりをご紹介しました。「同じアラベスク模様でも、君の思っている模様と僕の思っている模様は違うんだ。だから色出しで見せろ!」というFさんの意見は、ある意味もっともなことなんです。

言葉だけでイメージを伝えるには限界がある!

すでにデザインされたものを見て、評価するときであれば、「古臭いからダメだ。」「エロすぎて下品だ。もっとロマンチックにしてくれ。」など、形容詞などの言葉だけでもある程度、説明できるでしょう。しかし、きっちりとしたプレゼンテーションをしたいなら「色出し=イメージサンプルを探してきて提示すること」は、出来るだけやるべきだと思います。

なぜならそれは、仕上がりの出来栄え(クオリティ)がどうなるかわからない(=曖昧)というリスクを回避して、事前に自分も確認・安心でき、上司などとイメージを共有することができるからです。

いくつかの用途を考えてみましょう!



● たとえば印刷サンプルとして。

グラフィックデザイナーがイメージを伝えるのに苦労する代表的ものとして、印刷イメージがあげられます。紙質に凝ったデザインにしたい!タイトル文字を金色で印刷してインパクトを出したい!しかし特殊な紙はプリンターで出せない、特殊な色もプリンターでは再現できないので、どんなにいい感じになるか伝えられない・・・。悩ましいところです。

そんなときは、その紙で実際に印刷されたものをイメージサンプルとして探しだすのが肝要です。通常は印刷の紙見本帳で探すので、小さい範囲での印刷サンプルしか見れないことが多いのですが、そのためにも普段から、いろんなところへ出かけては、印刷サンプルとしての媒体(ショップカード、ハガキ、パンフレット、チラシなどなど)を持ち帰りコレクションしておくことが大切です。

●たとえば、フォトディレクション用として。

フォトグラファーとの打合せでは、イメージサンプルは必須です。よほど一流の、アーティスト扱いされるようなフォトグラファーであれば、あまりデザイナー側から細々とした指示をしない場合もあるでしょうが、普通は、ラフやカンプと共に、イメージサンプルやそれをまとめたイメージマップを作成し、打合せに使います。

こんなライティングで撮って欲しい。こんな動きを撮って欲しい。こんな構図で撮って欲しい。イメージが具体的に決まっているプランでは、イメージマップを作らないと、フォトグラファーやスタッフはどんな準備をすればいいかわかりません。

●そして、ディスカッションにも。

アートディレクターとデザイナー、デザイナーとコピーライター、同じ職場の同じチームの中でも、イメージサンプルは重要です。同時に仕事を進めるチームだからこそ、確実にイメージを共有することで、無用な失敗や勘違いを避けられます。

そんな難しく考えなくても、イメージサンプルはときに、たった1冊の本でもいいんです。その本の装丁デザインのグラフィックが面白いとします。この雰囲気を、ポスターに応用できないか?そんなときは、本がイメージサンプルです。

それを見せて、「こんな雰囲気のグラフィックにしたいんですけどねー」というだけで、チームの人は、あなたがイメージしているものがすぐピンっ!とわかり、「それはいい!」とか「それよりこっちだ」とか「ここは変えたほうがいいけどね」とか、いったん共有したイメージを元にディスカッションがぐんと前進します。

●何よりも自分が判断するために。

仕事でイメージサンプルの準備を怠る人、もしくは面倒くさがる人は、たいていそれが原因のトラブルやミスを誘発します。自分の想像の中では上手くいくはずだったけど、実際やってみると上手くいかなかった。なんか変だった。皆さんも経験あるんじゃないですか~?そういうミスは、自分の頭の中でのシミュレーションを過信しすぎなのです。

単純なレイアウト変更ですら、実際やってみないと上手くいくかわからないのに、もっと大きな方向性を決める撮影アイデアや、イラストの発注などの大事なところで、イメージサンプルなしで判断するなんて怖すぎます。イメージサンプルは、まずは自分が納得したり、安心したりするためにも必要なのです。

口下手な人ほど、イメージサンプルを用意するパワーを武器にする!

【曖昧さと戦え!】 の①と②では、おもにボキャブラリーを増やし、話を上手にすることに主眼がありました。それ自体をあきらめてほしくはありませんが、やはり自分は話すのが苦手だと思っていて、周りもそれは認めるという人もいるでしょう。

そういう人こそ、口達者な人に負けないほどの「イメージサンプル提示達者」になることです。「私がイメージしているのは、このサンプルのような雰囲気のデザインです。以上!」などと、サンプルによって相手に伝えるのです。

きっと「あいつのプレゼンはわかりやすい」と言われること請け合いです!

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