グラフィックデザインの雨音

グラフィックデザイナー志望者&初心者に語りかけるブログ

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ラフって、何? 大まかなデザイン案の作り方①

 1-ムシューダ 
(生徒制作の新聞広告のラフの例/実際の広告ではありません)

以前に、サムネイルについて下の3つの記事を書きました。

サムネイルの意味と描き方③(底辺の量が質を支えることを考えてみる)

今日からは、広告制作のプロセスでいうと、このサムネイル(小さく描いたアイデアスケッチ)の次のステップの、ラフとカンプについて説明を試みます!まずは、ラフから参りましょう!

ラフって、何!?

ラフは英語の形容詞のroughで、ラフスケッチのラフです。意味は「大まかな」「概略図」などです。ここから転じて、グラフィックデザイナーが呼ぶラフは、「大まかなデザイン案(広告案)」という意味で使われています。

「だいたいこういう感じの広告を作りたいんです!」と人に見せられるもののことで、原則的に、実際の広告のサイズ(原寸サイズ)で制作します。(原則的にというのは、大きすぎるポスターや看板などは原寸のラフ制作が物理的に難しいからです)

サムネイルはアイデアをたくさん出してある程度まで絞り込むための段階ですが、絞り込んだら原寸サイズに拡大して、もう少しリアルな広告っぽいものにするわけです。

今日の記事に掲載している画像は、当初ほぼ素人だった学生さんが実際に勉強しながら制作した新聞5段広告のラフの例です。学生さんが自由に企業・商品・サービスを選んで(時には仮想の設定で)、広告のラフを制作してプレゼンする課題での作品です。すっごい良くできてるでしょー?

これらの作品は、それぞれの卒業生の方々にご了解をいただいて、読者の皆さんに参考にしてもらおうと思って掲載しています。ご協力、本当にありがとうございます!(次回以降の記事でも他の卒業生の方々のラフをご紹介しますネ!)

では、どういう方法で、このラフを作るのか?


2-ハミルトン 
(生徒制作の新聞広告のラフの例/実際の広告ではありません)

ラフの作り方は時代の変遷によってじょじょに進化してきましたが、大まかに言うと、3種類のラフ制作方法がありました。

●手描きのラフ制作
●アナログのラフ制作
●デジタルのラフ制作

ではひとつずつ、簡単に説明しましょう!

●手描きのラフ制作

現代の広告の草創期から、おそらく70年代くらいまでは手描きラフがありました。そーです。実際の広告は撮影した写真を使うのですが、それを伝えるためにレイアウト込みで絵で書くのです。えー!(@д@)

モデルの撮影ポーズをファッションイラストよろしくササッと描いて、文字も書体をそれらしくササッと描き分けます。そう考えるとこの時代は確かに「絵が上手くないとデザイナーになれない」時代だったかもしれません。

90年頃、上司がわざわざ私に見せるために、仕事のひとつをイラストレーターに発注し、この手描きラフを制作、それでプレゼンしてくれたことがありました。イラストレーターさんも実際に手描きラフを多く描いてきた経験のある方でしたので、手慣れた感じで新聞10段広告にサラサラっと家具の絵を描いていくのですが、そのなめらかな手の動きと、レイアウトまで出来てしまっていることに、大変感動したものです。

しかし、やはり時代が違いました。手描きラフでプレゼンしたら、普段と違うタッチのラフを見たお偉いさんたちは、「今回はイラストでやるのかい?」とききました。上司は、「いえ、写真でやりますよ」と詳しく説明しましたが、「やっぱりイメージが湧かないよ。今度からはいつもどおり写真のラフにしてね」とたしなめられてしまいました。

●アナログのラフ制作

手描きラフと並行してアナログでのラフ制作も以前からある方法です。手描きももちろんアナログなんですが、ここでアナログと呼んでいるのは、コピー機とスプレーのりを活用して切り貼りして作るラフです。

コピー機の普及と進歩で、ラフは一気にリアリティが増しました。雑誌の写真をコピーしてハサミやカッターで切り抜き、スプレーのりなどを使って、誌面に写真や文字をムラなくきれいに貼りこみながらレイアウト調整をして、ラフが作れるわけです。70年代~90年代中頃まではこのラフの制作方法じゃないかと思います。

写真はともかく、MACのない時代に、キャッチコピーなどの文字はどうしていたかというと、バラで写植を打ってもらっていたのです。「薔薇で異色」じゃないですよ、「バラで写植」です(笑)。と言ってもピンと来ないかと思います。

詳しくはまた違う機会に説明をしたいなーと考えていますが、印画紙に特定の書体の文字を焼き付けてもらうのです。それを元にコピー機で拡大縮小したり、カッターで切り離して行間や字間を調整したのです。

これは当時、印刷に原稿(現在でいうデータですね)を入稿するときに、写植の文字を版下台紙に貼りこんで制作するという方法が一般的だったので、その方法をコピー機で簡単に模しているとも言えるのです。

でも、細かい文字情報までは写植の文字組を用意すると、時間もコストも大変なので、雑誌などからコピーしたダミー(仮り)の文字組を使って大まかなレイアウトをそれらしく見せ、キャッチコピーや商品名など主要な文字だけをバラ写植によって本当に入れたい内容にしたのです。

ここで面白いことは、コピー機を使っているので、ラフは白黒が多かったということです。当時は(まぁ今もですが)カラーコピーなんて1枚の値段がバカ高いのでカラーではラフを作りたくないのです。ですから実際の広告はカラーでも、ラフは白黒でプレゼンすることが多く、プレゼンされるほうもそれで納得していたのです。

この年代のデザイナーは、「コピー機は友達、怖くないよ!」って感じで、コピー機をフル活用していました。(※ここはここで面白い話がいっぱいあるのでまたの機会に・・・)

長くなりそうなので、●デジタルのラフ制作以降のお話はまた明日にしまーす!

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