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グラフィックデザインの雨音

グラフィックデザイナー志望者&初心者に語りかけるブログ

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コンセプトは「イケてないデザイン」!?

コンセプトは「イケてないデザイン」!?

前回の記事の最後で、ちらっと予告しましたが、今日は、実際にデザオが昨年体験した、ちょっとひねりのある仕事のお話です。

きっかけは知り合いの方に、民宿のような、とある施設のホームページを作ってくれないか?と言われたことがきっかけです。予算もないし、ぜいたくは言わない、トップページのカラムやナビの基本的な配置だけやってくれたらいい、みたいな話でした。正式で本格的な規模のWeb仕事ではなかったものの、やはり最初にコンセプトは合意しておかないと!

いろいろと話を聞き出し、「素朴で、野趣あふれる、マイナーな雰囲気でいきたい」「おしゃれでなくていい」ということがわかりました。しかし、名前はあるがロゴもないその施設に、ロゴデザインもいるだろうと、ざっくりとしたロゴの方向性と、ホームページの雰囲気がわかるラフを作成して提示しました。

すると、「こうじゃない」と言われました。アレ?もうちょっとこだわった感じにすれば良かったかな?少しさらっと行き過ぎたのだろうかと反省したとき、言われたことは、「こんなにちゃんとしてたら困る」という意外な言葉でした・・・。「ロゴもちゃんとしてるし、ホームページも見栄えがいい。こうしてもらっちゃあダメなんだよ」

はて?これはどーゆーこと?


「どういうことでしょう?」

すると、クライアントはこう言います。あの施設は建物も古民家みたいで古くて、整備もちゃんとできてない。夏場には浴場に虫も出る。それなのに、ホームページがこんなにちゃんとしてたら、素敵な宿を期待した客が来たとき、がっかりしてクレームになってしまう。写真もちょっときれいに見せすぎる。もっと実態にあったしょぼい感じにしてほしい。プロが作ったんじゃなくて、宿の主人がホームページビルダーで初めて作ってみました、みたいな感じにしてほしい。

なるほど、これは面白い要望です!コンセプトは、「素朴で、野趣あふれる、マイナーな雰囲気でいきたい」「おしゃれでなくていい」ということでしたが、言葉の定義だけでは足りなかったバランス感覚を求められていることにやっと気づきました。実際の狙いは、もっと「素人がやっと作ったような、しょぼいデザイン」ということだったのです!

普段、学生たちに、おしゃれなデザインをすればいいというわけじゃない、コンセプトで決めた狙いどおりのコミュニケーションが作れることがプロなんです!当たり前のデザインが通用しないことがあるよ!などとえらそうなことを言っているのに恥ずかしい!まさに今回がそれだったのか!(笑)

再度、色や形を、「素人っぽく」を基準に再考することになりました。いろんな民宿のホームページを調べて、ちょっとヘタな、洗練されてない、でもダサすぎない、ほどよいしょぼさを目指して作ります。普段なら避けてとおるフチくくり文字もわざと入れてみたり、ロゴはデザインせず、フォントで打ち込んだだけのようにしました。

色使いも微妙な掛けあわせの中間色を使うと、意図してコーディネートした感じに見えてしまうので、自分をぐっと抑えて、色鉛筆12色セットの中からしか選べないような、単純ではっきりした色使いにしてしまいます。

掲載している写真も、プロっぽい写真だけではなく、スナップ写真のようなストロボ感のある写真も使い、素人が撮影して掲載している雰囲気をつくります。

「いまどき、罫線をパステルカラーの細い線にするやつがいるんですよー!」「な~に~!男は黙って黒1色、男は黙って黒1色!」

そして後日、素人っぽく改訂したデザインを再提示したときは、「そうそう、こんな感じ、こんな感じ」と一発OK。その後は、すんなりコーディングは人に任せて、データをお渡ししてそのお手伝い仕事は無事終わりました。

さすがに、このホームページを、「デザオがデザインしたんですよ!」と積極的に人には言わないものの(笑)、これぞまさしく、コンセプト通りのデザイン!クライアントに満足してもらったぞという自負をもっているわけです。

実際の仕事って、奥深いですね!

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| デザインの基本(考え方編) | 17:30 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

なるほど!
お客様(民宿)のお客様(利用者)の気持ちにまで
考慮したデザインだったというわけですね。

写真まで素人っぽくされるとは、さすがプロ!と思いました〜(笑)

| ohyon | 2018/07/25 11:50 | URL |

ohyonさん、コメントありがとうございます!

ひとりの消費者として想像しても、実態とイメージのギャップが大きすぎると、
確かにクレームになりますよね!

デザイナーの「良く見せてあげたい」という気持ちも、
ギャップが大きくなり過ぎないように気をつけたいですね!

| デザオ | 2018/07/25 11:55 | URL |















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