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グラフィックデザインの雨音

グラフィックデザイナー志望者&初心者に語りかけるブログ

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【決定版】「デザインってどういう意味?」 デザイン概論④

デザインってどういう意味?

前回までに「デザイン」という言葉の意味を探って、下のような結論に至りましたねー。

デザインとは、
(1) 意思をあきらかにして
(2) 計画・設計して
(3) 図や形として表現する

こと。

これをよりシンプルな仕事用語に置き換えると・・・

デザインとは、
(1) コンセプト(を明確にして)
(2) プラン(を練り)
(3) 表現(して伝える)

こと。

ところがです・・・。

「(3)表現」だけを「デザイン」として語ることが多い

そーなんです。いくらデザインという言葉の本来の意味をあなたが把握しても、その言葉を使う(運用する)うえでは、まだ問題があるのです。つまり、それは就職面接では役立っても、世間一般の人々と打合せするときに、そのまま使えない場合が多いのです。

世間様の視点では、「デザイン」とは(おそらく、いやほぼ間違いなく)上の3ステップのうち「(3)表現」のみを捉えて、「デザイン」だとしています。どうしてなんでしょうか・・・?


そう言えば、ウィキペディアの説明でもそう言ってましたものね。

(抜粋)日本では図案・意匠などと訳されて、単に表面を飾り立てることによって美しくみせる行為と解されるような社会的風潮もあったが、最近では語源の意味が広く理解・認識されつつある。

デザイン - Wikipedia

確かに、ひと昔前よりはマシに見えますが、デザインの語源の意味が、それほど広く理解・認識されているというほど、誤解が解けているとは思えませんが・・・。でも、確かに、ここがポイントです。世間様の認識では、

(1) コンセプト
(2) プラン
(3) 表現


ではなく、

(1) コンセプト
(2) プラン
(3) デザイン


なのです。いえーい、ぜんぶカタカナでそろったぁ!いやいや、そこで喜ぶような話じゃないんです。

「表現=デザイン」なのか!?図案と意匠という言葉

かなりの確率で、人々は「表現=デザイン」だと思っています。

それは単なる誤解ではなく、ウィキの言うとおり、日本では明治翻訳語の頃、「design=図案・意匠」と訳されてきたことから、むしろそのほうが常識で、最近までその影響が続いているということなんです。

「図案」とは昔から「◯◯図案集」という本がいっぱいあるくらいで、主に”絵柄・文様”などのグラフィックデザイン、2次元分野を示す言葉です。

「意匠」とはもともと”こころだくみ(心中の計画・工夫)を表す語ですが、”物品の形状・色彩・模様などを工夫考案する”という意味と結びついたのでしょう、現在では、プロダクトデザインや建築など、3次元分野を示す言葉です。(※「意匠」という言葉は法律上にも規定されていますが、ここでは触れません)

現に、日本には各地に工芸高校という美術・工芸系の高校がありますが、工芸高校には昔から図案科と言う専門科がありました。しかし、時代の流れのなかで、図案科はデザイン科と名称変更されていきました。実はデザオも「図案科」の学生でしたが、デザオが卒業して数年後に「デザイン科」になりました。

面白いのは、私が受けた授業内容には「図案」だけでなく「意匠」に該当する授業(プロダクトデザインや木材加工、金属加工、建築図面)なども少し含まれていたことです。名前は「図案科」でしたが実態は「図案・意匠科」だったのですね!

それが時代とともに「デザイン科」と解釈され、名称変更されたのです。明治、日本語の「図案・意匠」と翻訳された言葉が、カタカナ英語のほうがわかりやすいという時代になって、元通りの「デザイン」に戻していったと考えると感慨深いですね~。

この例からもわかるように、design の意味が日本では長くイコール「図案・意匠」という日本語に紐付けされてきたことで、3ステップの「(3)表現」はイコール「デザイン」なんでしょ?と理解されてしまうのは当然のことですよね。

なので、実際問題、日常会話だけでなく、クライアントとの打合せでさえ、そういう「表現」だけの意味で「デザイン」という言葉を語ったり聞いたりしたほうが齟齬がない、というのが良くも悪くも現実なのです。それは、4年前に書いたこの記事でもわかるとおりです。

参考記事:六本木ヒルズ森タワーの回転ドア事故 安全対策よりデザインを優先した結果が事故を招いた。

「デザイン=図案・意匠」のみの時代から、「デザイン=設計・計画」もあるんだ!の時代へ1歩進んできた。

時代が現代に近づくにつれて、情報も増え、design の語源、本来の意味もわかってくるようになります。「ああ、図案・意匠だけじゃないんだな、設計・計画もデザインなんだ~!」と理解されるようになってきました。

すると、キャリアデザイン、都市デザイン、ライフデザイン、などなど、必ずしも「表現」の段階まで至らなくても、「設計・計画」の意味だけで「デザイン」という言葉が使えるのか~、便利だな~!と、なってきているのです。日本でもよく「人生設計」と言うじゃないですか、まさにアレですよね。「人生のデザイン」です。

このことがまさにウィキの説明の下記部分に書いてあります。

(抜粋)形態に現れないものを対象にその計画、行動指針を探ることも含まれ、就職に関するキャリアデザイン、生活デザイン等がこれにあたる。

デザイン - Wikipedia

そう考えると、このウィキペディアの説明は、誰が書いたか知りませんが、非常にツボを抑えて上手く要約した解説であると感心してしまいます。

しか~し!本来のデザインの意味により近づくためには、「デザイン=設計・計画」よりもさらに1段階前の「(意思を明らかにする)=コンセプト」が、常にワンセットとしてあるわけです。あなたがデザイン関係の仕事で「デザイン」という言葉を使うなら、せめてあなたの頭の中だけでも、「コンセプト→プラン→表現」のプロセスがデザインなんだー!というイメージを持ってほしいと思います。

次回は、おそらくデザイン概論の最終回になるはず!「デザインってどういう意味?」の答えとしてよく聞く、「デザインとは問題解決することです」という教え方について、私の異論をぶつけたいと思います!

お楽しみに~。

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COMMENT

デザインの森を探検する気分で楽しいです!

次回が楽しみになってきました。

なぜなら、デザインとは問題解決することだという教えに、ずっと得心していたからです。
単純なんです、はい。

| ohyon | 2018/07/03 19:56 | URL |

ohyonさん、コメントありがとうございます!

楽しんで頂けて嬉しいです。

デザインとは問題解決という話はけっこう一般化しているので、別に間違いとは言えないんですよ。
ただ注釈は要るよな~と思っているんです(笑)

次回もぜひお楽しみに!

| デザオ | 2018/07/04 10:36 | URL |















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