自分でデザインして印刷物を作りたいなら、デザインデータを作成する前に、まずトンボと塗り足しを知っておこう!①
今日は、6月28日。ブログを毎日書いてちょうど1ヶ月です。よっ!祝1ヶ月!
振り返ってみて、実践編のカテゴリーが少ないなと反省し、今日は印刷トンボのことを書きたいと思います。鉛筆屋さんじゃないです。学生服屋さんでもないです。そう、もうデザイナーしてる人にはお馴染みのアイツです。
このブログでは、あまり、ソフトの使い方に言及するつもりはないのですが、(だってイラストレーターやフォトショップの操作方法については丁寧に解説しているサイトやブログがたくさんありますからね!)トンボだけは、アナログ時代から変わらぬ印刷の基本で、デザインするときの考え方にも影響しそうなものなので(←お、オーバー?)やっといたほうがいいような気がするからです。
WEBやプロダクトデザインではあまり関係ないですが、紙の印刷物のデータ作成では必須のトンボ。ハガキ、名刺、チラシ、パンフレット、ポスター、DM、書籍、雑誌などです。それらの媒体に広告・グラフィックデザインのデータを作成するとき、普通は長方形なんですが、その長方形の「仕上がりサイズ」の3mm外側に付いている線で出来た目印のことです。
トンボには3種類あり、いくつかの役割があります。ヤゴを生むんじゃないんですよ。←私の教え子ならわかる内輪ネタです・・・
トンボには、「角(かど)トンボ」と「センタートンボ」があり、もし折り加工の必要な媒体なら「折りトンボ」も入れます。もともとはカタチが昆虫のトンボっぽいところから名付けられたそうです。
トンボの役割
①仕上がりサイズで断裁(カット)する位置や、中央の位置を示す
②多色刷りのときに各版の位置(見当/ケントー)を合わせる
③塗り足し(断裁ズレを見越した余分の印刷エリア)を示す
それぞれ説明していきましょう。
題材があったほうがわかりやすいと思うので、三つ折パンフレットで考えます。三つ折パンフレット(実際に折っているのは2箇所ですが)は、パンフレットやダイレクトメールなどでよくある形態です。サイズがわかりやすいように、仕上がりサイズ幅180mm✕天地(高さ)100mmというシンプルなサイズで考えましょう。
①仕上がりサイズで断裁(カット)する位置や、中央の位置を示す
仕上がりサイズは、折り加工をする前の断裁(カット)のサイズのことです。ここで断裁するんだよ、とわかるように目印として、四隅に角トンボを入れます。仕上がりサイズの左右と天地の中央が基準としてわかるように、センタートンボも入れます。
Adobe Illustrator(イラレ)では、仕上がりサイズの四角を選択しておいて、メニューから「オブジェクト」→「トリムマークを作成」で、この角トンボとセンタートンボが自動で挿入されます。トンボはイラレではトリムマークと呼ばれます。トリム(切り抜く)するマーク(目印)です。
余談ですが、断裁も裁断も同じくカットするという意味ですが、印刷業界では断裁、服飾業界では裁断、と呼ばれることが一般的です。一種の業界的言い回しの違いではないかと思います。
②多色刷りのときに各版の位置(見当/ケントー)を合わせる
通常の商業印刷物でよく使われるオフセット印刷で、カラーの印刷物はCMYKの4色が基本的に使われます。それぞれの版の位置がずれていないか印刷工場で確認するときに、トンボで確認します。たとえば、CMYKのうち、Mの版がズレていると、トンボを見ればズレているM版の色がのぞいていますから、一発で発見できます。
基本的には印刷屋さんが現場でチェックしていることなので、デザイナーは、断裁していない状態の色校正を見せてもらわないと、トンボで版ズレ(見当ズレ)を見るという機会もあまりないのですが。
CMYKでなくても、特色を使って何色も重ねた印刷の場合でも、各版にトンボがあることで、ピタッと位置を揃えられます。このときトンボは、まさに浮世絵の「摺り(すり)」の工程で、紙がずれないように固定するための版木のような役割をしているわけなのです。
③塗り足し(断裁ズレを見越した余分の印刷エリア)を示す
長くなりそうなので、③はまた明日にしたいと思いますー。
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WEBやプロダクトデザインではあまり関係ないですが、紙の印刷物のデータ作成では必須のトンボ。ハガキ、名刺、チラシ、パンフレット、ポスター、DM、書籍、雑誌などです。それらの媒体に広告・グラフィックデザインのデータを作成するとき、普通は長方形なんですが、その長方形の「仕上がりサイズ」の3mm外側に付いている線で出来た目印のことです。
トンボには3種類あり、いくつかの役割があります。ヤゴを生むんじゃないんですよ。←私の教え子ならわかる内輪ネタです・・・
トンボには、「角(かど)トンボ」と「センタートンボ」があり、もし折り加工の必要な媒体なら「折りトンボ」も入れます。もともとはカタチが昆虫のトンボっぽいところから名付けられたそうです。
トンボの役割
①仕上がりサイズで断裁(カット)する位置や、中央の位置を示す
②多色刷りのときに各版の位置(見当/ケントー)を合わせる
③塗り足し(断裁ズレを見越した余分の印刷エリア)を示す
それぞれ説明していきましょう。
題材があったほうがわかりやすいと思うので、三つ折パンフレットで考えます。三つ折パンフレット(実際に折っているのは2箇所ですが)は、パンフレットやダイレクトメールなどでよくある形態です。サイズがわかりやすいように、仕上がりサイズ幅180mm✕天地(高さ)100mmというシンプルなサイズで考えましょう。
①仕上がりサイズで断裁(カット)する位置や、中央の位置を示す
仕上がりサイズは、折り加工をする前の断裁(カット)のサイズのことです。ここで断裁するんだよ、とわかるように目印として、四隅に角トンボを入れます。仕上がりサイズの左右と天地の中央が基準としてわかるように、センタートンボも入れます。
Adobe Illustrator(イラレ)では、仕上がりサイズの四角を選択しておいて、メニューから「オブジェクト」→「トリムマークを作成」で、この角トンボとセンタートンボが自動で挿入されます。トンボはイラレではトリムマークと呼ばれます。トリム(切り抜く)するマーク(目印)です。
余談ですが、断裁も裁断も同じくカットするという意味ですが、印刷業界では断裁、服飾業界では裁断、と呼ばれることが一般的です。一種の業界的言い回しの違いではないかと思います。
②多色刷りのときに各版の位置(見当/ケントー)を合わせる
通常の商業印刷物でよく使われるオフセット印刷で、カラーの印刷物はCMYKの4色が基本的に使われます。それぞれの版の位置がずれていないか印刷工場で確認するときに、トンボで確認します。たとえば、CMYKのうち、Mの版がズレていると、トンボを見ればズレているM版の色がのぞいていますから、一発で発見できます。
基本的には印刷屋さんが現場でチェックしていることなので、デザイナーは、断裁していない状態の色校正を見せてもらわないと、トンボで版ズレ(見当ズレ)を見るという機会もあまりないのですが。
CMYKでなくても、特色を使って何色も重ねた印刷の場合でも、各版にトンボがあることで、ピタッと位置を揃えられます。このときトンボは、まさに浮世絵の「摺り(すり)」の工程で、紙がずれないように固定するための版木のような役割をしているわけなのです。
③塗り足し(断裁ズレを見越した余分の印刷エリア)を示す
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| デザインの基本(実践編) | 17:17 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑