修成建設専門学校の広告⑧(最終回) 見えなかったものが見える。新しい世界へ。
梅田の地下街に並ぶ、修成建設専門学校の電飾看板のシリーズ広告を、勝手にとりあげて分析しているシリーズ記事なんですが、今回で第8回目、最終回です。
ところで、この広告枠の内容が変わっていたという噂を聞きました。写メはまとめて撮ったので、こうして分析しているうちに変わってしまったのでしょうか?ああ、さみしい。
電飾看板ばっかりと思ってたのに、こうして画像を見ると、これはどうやら電飾ではなくポスター(紙貼り)かもしれません。写メを撮っているときは急いでいたので気付きませんでしたよー。
そう言えば、これまで毎回あった、大きなひらがなのキャッチコピースタイルでもありませんね・・・。
掲出位置も地下街の通路の一番東端ということもあり、このシリーズ広告の「巻頭」という意味合いがあるのかもしれませんね。もちろん通路ですから、逆の西側から歩いてくる人のために、完全に1つ目にはしていないようですが、扉的な位置づけなのかもしれません。
そういうことも頭に入れつつ分析を試みる今回の広告は、メインビジュアルが「虫めがね」です。その「虫めがね」を通して、「ものづくりをかんさつする。」という文字が覗いています。これまでもキャッチコピーはすべてひらがなだったので、今回はこれがキャッチコピーの扱いなんでしょうか??
とにかくコピーを読んでみましょう!
(コピーの内容)
ものづくりをかんさつする。(虫めがねの中の文字)
見えなかったものが見える。
新しい世界へ。
ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。
好きなら楽しい、キライなら楽しくない。
できるかどうかなんて考えずに、
「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
何かをはじめるって、それがいちばん大切。
つくりはじめると、思った以上に奥の深い世界がきみを待っている。
そして、いつのまにかその世界に魅せられて、
どんどん、のめり込んでいく。
今まで見えなかったものが、見えてくる。
そんな世界、見てみたくないか?
建設業界のスペシャリストをめざせ!
修成建設専門学校
さぁ、読者の皆さんの感想はいかがでしょう?
デザオは正直言うと、良い悪いの批評の前に、や、ややこしい・・・と思いましたよ。1回読んでもよく意味がわからず、2度、3度と最初からゆっくり読み返してみましたよ。
語っていることはたぶんシンプルなことなんですが、わざとなのか、アクシデントなのか、構造が何層にもなっていて、自分がどこにいたのかわからなくなる、これはまるで、コピー界の「インセプション」や~!余計にわかりませんよね、すみません!
落ち着いて、最初から考えていきましょう。
「ものづくりをかんさつする。」→「見えなかったものが見える。新しい世界へ。」
メインビジュアルも「虫めがね」ですし、「ものづくりを観察する」→「見えなかったものが見えてくる」という流れはわかります。でも「新しい世界へ」が少し付け足したようでわかりにくいですね。どういう意味なんでしょうか?
ボディコピーの1行目2行目を見てみましょう。
ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。
好きなら楽しい、キライなら楽しくない。
この辺から少し「ん?」となりはじめますよ。「・・・あなた次第。」とくれば、普通の流れは「なぜなら」を意味する「理由」が来るはず。そして、「好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」・・・なんだこの、「渡辺篤史の建もの探訪」でよく聞くような当たり前のコメントは・・・??しかも、「キライ」だけがカタカナの意図もちょっと不明で、気になります。
3行目4行目にいきましょう。
できるかどうかなんて考えずに、
「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
この2行は、ここだけ見れば自然な文章で意味も明快です。でも、2行目の「好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」のあとに続くので、微妙におかしくなります。「できるかどうかなんて考えずに」とありますが、その前では、好きかキライか、という話をしていて、できるかどうか、ではありません。
もちろん4行目の『「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。」につながっているのでしょうが、2行目と3行目で、好き←→キライ
できる←→できない という対比が重なっているので、3行目を飛ばして4行目につなげて考えることがむずかしいのです。
5~8行目にいきましょう。
何かをはじめるって、それがいちばん大切。
つくりはじめると、思った以上に奥の深い世界がきみを待っている。
そして、いつのまにかその世界に魅せられて、
どんどん、のめり込んでいく。
この4行も、ここだけを見ると、自然な文章で意味は明快です。しかし、2行目の「好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」と矛盾しませんか?
この4行は「何かをはじめてみることが大切で、はじめてみるとどんどんのめり込んでいくんですよ。」という主旨だと思いますが、「ものづくりも、キライなら楽しくない」と2行目に言ってしまってるじゃないですか。はじめてみても、キライなら楽しくないんでしょ?
そして、1行アキを取って、下の9、10行目で締めくくりです。
今まで見えなかったものが、見えてくる。
そんな世界、見てみたくないか?
この9~10行目の「・・・そんな世界」は、その前に説明されている「思った以上に奥の深い世界」のことと思われます。その奥の深い世界を、「見てみたくないか?」という誘いで締めています。
それは良いのですが、「見え」なかったものが、「見え」てくると言ってすぐに、「見て」みたくないか?って、ややこしいでしょ!(^_^;) コンランショップですよ。それともこれわざと繰り返してるのかなぁ・・・。わかりません。
ここまでじっくり考えてみると、ボディコピーの3~10行目までだけなら、比較的、自然でわかりやすい流れであることに気付きます。試しに、ボディコピーの1行目2行目を省いてみましょう。
できるかどうかなんて考えずに、
「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
何かをはじめるって、それがいちばん大切。
つくりはじめると、思った以上に奥の深い世界がきみを待っている。
そして、いつのまにかその世界に魅せられて、
どんどん、のめり込んでいく。
今まで見えなかったものが、見えてくる。
そんな世界、見てみたくないか?
わかりやすいですね!これでいいじゃないかという気さえします(笑)
つまり問題は、キャッチコピー「ものづくりをかんさつする」ということと、ボディコピーの冒頭2行「ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」だと思います。
まず、「虫めがね」とキャッチコピー「ものづくりをかんさつする」で導入しておきながら、その後、「ものづくりを客観的に観察する」ような行為が一切出てこないのです。「ものづくりをはじめると、奥の深い世界が見えてきてのめり込むよ」というだけです。観察じゃあないですよね。
ボディコピーの冒頭2行「ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」も同様に、言いたいことからあまりに別視点の話で、特に2行目が言いたいことと矛盾するのが問題点です。
ぐっと引いた視点で見ると、この広告のコンセプトは、「好きなら、ものづくりをはじめろよ。一歩踏み出して、つくりはじめると今まで見えなかった世界が見えるよ。そんな世界が見たいならうちの学校に来いよ!」というシンプルなメッセージでしょう。
ならばどうして、「一歩踏み出そう」「つくりはじめよう」というアクションに根ざしたキャッチコピーやモチーフにしなかったんでしょうね・・・。「虫めがね」や「観察」や「見えなかったものが見える」というところにフォーカスしてしまったのが残念!
さぁ、ここまで勝手に厳しく言っちゃって、修正コピーを書くのも勇気のいることですけど(笑)、トライしますか・・・。でもね、言い訳じゃないですけど、本来のコンセプトからすると、「虫めがね」じゃあないんですよ!←何回も言うな(笑)
でもこれまで毎回の記事でメインビジュアルはそのままという仮定で、コピーだけの修正をしてきたので、ここでも「虫めがね」ありきで、メッセージのほうを変更してしまいましょう!
さがす(虫めがねの中の文字は削除。「さがす」をキャッチコピーに。)
仕事さがしは、好きなことをさがすこと。
世間体や、お給料や、見栄だけで仕事をさがしてないか。
仕事は、好きなら楽しいし、嫌いなら楽しくない。
なら、「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
何かをはじめるときって、それがいちばん大切。
「好き!」で歩きはじめると、思ってもみなかった奥の深い世界に
きみはどんどんのめり込む。そしてさがしあてるんだ。
いつのまにかスペシャリストになっている自分を。
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語っていることはたぶんシンプルなことなんですが、わざとなのか、アクシデントなのか、構造が何層にもなっていて、自分がどこにいたのかわからなくなる、これはまるで、コピー界の「インセプション」や~!余計にわかりませんよね、すみません!
落ち着いて、最初から考えていきましょう。
「ものづくりをかんさつする。」→「見えなかったものが見える。新しい世界へ。」
メインビジュアルも「虫めがね」ですし、「ものづくりを観察する」→「見えなかったものが見えてくる」という流れはわかります。でも「新しい世界へ」が少し付け足したようでわかりにくいですね。どういう意味なんでしょうか?
ボディコピーの1行目2行目を見てみましょう。
ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。
好きなら楽しい、キライなら楽しくない。
この辺から少し「ん?」となりはじめますよ。「・・・あなた次第。」とくれば、普通の流れは「なぜなら」を意味する「理由」が来るはず。そして、「好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」・・・なんだこの、「渡辺篤史の建もの探訪」でよく聞くような当たり前のコメントは・・・??しかも、「キライ」だけがカタカナの意図もちょっと不明で、気になります。
3行目4行目にいきましょう。
できるかどうかなんて考えずに、
「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
この2行は、ここだけ見れば自然な文章で意味も明快です。でも、2行目の「好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」のあとに続くので、微妙におかしくなります。「できるかどうかなんて考えずに」とありますが、その前では、好きかキライか、という話をしていて、できるかどうか、ではありません。
もちろん4行目の『「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。」につながっているのでしょうが、2行目と3行目で、好き←→キライ
できる←→できない という対比が重なっているので、3行目を飛ばして4行目につなげて考えることがむずかしいのです。
5~8行目にいきましょう。
何かをはじめるって、それがいちばん大切。
つくりはじめると、思った以上に奥の深い世界がきみを待っている。
そして、いつのまにかその世界に魅せられて、
どんどん、のめり込んでいく。
この4行も、ここだけを見ると、自然な文章で意味は明快です。しかし、2行目の「好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」と矛盾しませんか?
この4行は「何かをはじめてみることが大切で、はじめてみるとどんどんのめり込んでいくんですよ。」という主旨だと思いますが、「ものづくりも、キライなら楽しくない」と2行目に言ってしまってるじゃないですか。はじめてみても、キライなら楽しくないんでしょ?
そして、1行アキを取って、下の9、10行目で締めくくりです。
今まで見えなかったものが、見えてくる。
そんな世界、見てみたくないか?
この9~10行目の「・・・そんな世界」は、その前に説明されている「思った以上に奥の深い世界」のことと思われます。その奥の深い世界を、「見てみたくないか?」という誘いで締めています。
それは良いのですが、「見え」なかったものが、「見え」てくると言ってすぐに、「見て」みたくないか?って、ややこしいでしょ!(^_^;) コンランショップですよ。それともこれわざと繰り返してるのかなぁ・・・。わかりません。
ここまでじっくり考えてみると、ボディコピーの3~10行目までだけなら、比較的、自然でわかりやすい流れであることに気付きます。試しに、ボディコピーの1行目2行目を省いてみましょう。
できるかどうかなんて考えずに、
「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
何かをはじめるって、それがいちばん大切。
つくりはじめると、思った以上に奥の深い世界がきみを待っている。
そして、いつのまにかその世界に魅せられて、
どんどん、のめり込んでいく。
今まで見えなかったものが、見えてくる。
そんな世界、見てみたくないか?
わかりやすいですね!これでいいじゃないかという気さえします(笑)
つまり問題は、キャッチコピー「ものづくりをかんさつする」ということと、ボディコピーの冒頭2行「ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」だと思います。
まず、「虫めがね」とキャッチコピー「ものづくりをかんさつする」で導入しておきながら、その後、「ものづくりを客観的に観察する」ような行為が一切出てこないのです。「ものづくりをはじめると、奥の深い世界が見えてきてのめり込むよ」というだけです。観察じゃあないですよね。
ボディコピーの冒頭2行「ものづくりが楽しいかどうかはあなた次第。好きなら楽しい、キライなら楽しくない。」も同様に、言いたいことからあまりに別視点の話で、特に2行目が言いたいことと矛盾するのが問題点です。
ぐっと引いた視点で見ると、この広告のコンセプトは、「好きなら、ものづくりをはじめろよ。一歩踏み出して、つくりはじめると今まで見えなかった世界が見えるよ。そんな世界が見たいならうちの学校に来いよ!」というシンプルなメッセージでしょう。
ならばどうして、「一歩踏み出そう」「つくりはじめよう」というアクションに根ざしたキャッチコピーやモチーフにしなかったんでしょうね・・・。「虫めがね」や「観察」や「見えなかったものが見える」というところにフォーカスしてしまったのが残念!
さぁ、ここまで勝手に厳しく言っちゃって、修正コピーを書くのも勇気のいることですけど(笑)、トライしますか・・・。でもね、言い訳じゃないですけど、本来のコンセプトからすると、「虫めがね」じゃあないんですよ!←何回も言うな(笑)
でもこれまで毎回の記事でメインビジュアルはそのままという仮定で、コピーだけの修正をしてきたので、ここでも「虫めがね」ありきで、メッセージのほうを変更してしまいましょう!
さがす(虫めがねの中の文字は削除。「さがす」をキャッチコピーに。)
仕事さがしは、好きなことをさがすこと。
世間体や、お給料や、見栄だけで仕事をさがしてないか。
仕事は、好きなら楽しいし、嫌いなら楽しくない。
なら、「好き!」と感じるまま、一歩ふみ出せばいい。
何かをはじめるときって、それがいちばん大切。
「好き!」で歩きはじめると、思ってもみなかった奥の深い世界に
きみはどんどんのめり込む。そしてさがしあてるんだ。
いつのまにかスペシャリストになっている自分を。
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