グラフィックデザインのアイデアを求めてインプットするなら、あそこへGO!
昨日の記事で、アイデアが出ない時は、まずインプット(基本的なリサーチ)が必要ですよと言いました。そして、リサーチの基本的な5つの方法をご紹介しました。
しかしこれは広告のサムネイルなどを描くときに使える方法であって、もし純粋に、色の組合せ(色彩構成)や絵柄、パターン柄、タイポグラフィ(文字のデザインやレイアウト)のインプットを考えると、調べようがないということもあります。
そんなときに、めちゃくちゃオススメの方法があります。忙しい中でも比較的行きやすい、あるところへ行くのです。
その前に、さきほど、シンプルな色の組合せ、絵柄、パターン柄、タイポグラフィなどのアイデアを求めているならと書きましたが、それは具体的にどんな仕事のことかといいますと、例をあげれば、下記のようなものです。
・ラッピングペーパー、ショッピングバッグ、などの、シンプルな色や柄のもの。
・文字が主役になることが多い、パッケージデザインや装丁デザイン。
・情報がほとんど必要ないプロダクトデザインに近い仕事。
・美術展や写真展のポスターのような、主役のビジュアルがはじめから存在し、デザイナーはそれを使って、タイポグラフィやカラーコーディネートするようなタイプのグラフィックデザイン。
これらの仕事のときには、新聞広告や雑誌広告のような、「情報」が主役の広告とは少し違って、「印象」が主役ですから、ネットで調べたり、人に取材したりしにくいジャンルなのです。
こういう「印象」が主役の媒体で、アイデアをゲットしようと思ったら、ある場所へ行きます。その場所とは、体育館の裏です。というのは冗談で、書店です。紀伊國屋書店、ジュンク堂書店などの、比較的規模の大きい書店へ行くのです。
書店はビジュアルアイデアの宝庫
書店には膨大な数の装丁デザイン(ブックカバーデザイン)が並んでいます。メモ帳とシャーペンを片手に、本棚のあいだをゆっくり歩きながら、その装丁デザインに注目してください。
人間不思議なもので、ひとつに絞り込んだテーマでアンテナを立てていると、見えなかったものに気づくことができるのです。
たとえばあなたが今、自分の部屋にいるなら、一度「赤い色のものを探す」というアンテナを立てて、部屋を見渡して下さい。すると、今まで意識しなかった赤いものがいくつもあることに気づきます。次に「黒いものを探す」というように切り替えて、もう一度部屋を見渡して下さい。今度は黒いものが見つけられます。違う切り口でアンテナを立ててみましょう。「今すぐ捨てられるもの」というアンテナで部屋を見渡してください。今度は捨てられるものが見つかるのです。
これと同じように、そのとき自分がデザインで求めていることのアンテナを立てて、書店を回遊します。最初は自分が求めているジャンルに近いコーナーからで構いません。
たとえば、もしあなたが今、ある写真展のポスターやチラシのための、色彩やタイポグラフィのアイデアを求めているとしたら、美術書や写真集の置いてある棚からチェックを始めます。その写真展はモノクロ作品ばかりなので、あなたは「モノクロ作品が見栄えよくなるポスターの色」というテーマで、書店を歩きます。
すると、大きな本から小さな本まで、モノクロ写真が使われていて、それを引き立てている背景色や柄、紙質、などの参考になるデザインが豊富にあることに気づけます。よく見ると、モノクロ写真をいかしていない反面教師的なデザインにも気づくでしょう。
気づき始めると、参考になるものが多すぎて困るくらいですから、メモを取ります。真っ白な背景が意外とキレイ!とか、黒い背景にして、銀色の特色で文字を入れるとモダンな印象だ!とか、写真のまわりに白い余白をとると、ほかの色の背景が使いやすいとか、さまざまな気付きを書き留めます。
するとどうでしょう?たちまち、メモ帳はいくつものアイデアで埋まり、すぐにでも10個くらいはサムネイルが描けそうです。いや、すぐ描かないと忘れそう!と焦るくらいアイデアが湧き出てきます。言葉でメモをとっていても、その言葉を見ることをきっかけに、そのとき思い浮かべたイメージを思い出しサムネイルがまた1案増やせます。
また、アンテナのテーマと関係ないところで、無意識に、最新のタイポグラフィや印刷技術、工夫されたデザインが目について、こういうような組合せをいつか使ってやるぞ、というモチベーションも高まるというわけなのです。
グラフィックデザイナーにとっては、書店はそういう意味で宝の山なんですねー。
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・ラッピングペーパー、ショッピングバッグ、などの、シンプルな色や柄のもの。
・文字が主役になることが多い、パッケージデザインや装丁デザイン。
・情報がほとんど必要ないプロダクトデザインに近い仕事。
・美術展や写真展のポスターのような、主役のビジュアルがはじめから存在し、デザイナーはそれを使って、タイポグラフィやカラーコーディネートするようなタイプのグラフィックデザイン。
これらの仕事のときには、新聞広告や雑誌広告のような、「情報」が主役の広告とは少し違って、「印象」が主役ですから、ネットで調べたり、人に取材したりしにくいジャンルなのです。
こういう「印象」が主役の媒体で、アイデアをゲットしようと思ったら、ある場所へ行きます。その場所とは、体育館の裏です。というのは冗談で、書店です。紀伊國屋書店、ジュンク堂書店などの、比較的規模の大きい書店へ行くのです。
書店はビジュアルアイデアの宝庫
書店には膨大な数の装丁デザイン(ブックカバーデザイン)が並んでいます。メモ帳とシャーペンを片手に、本棚のあいだをゆっくり歩きながら、その装丁デザインに注目してください。
人間不思議なもので、ひとつに絞り込んだテーマでアンテナを立てていると、見えなかったものに気づくことができるのです。
たとえばあなたが今、自分の部屋にいるなら、一度「赤い色のものを探す」というアンテナを立てて、部屋を見渡して下さい。すると、今まで意識しなかった赤いものがいくつもあることに気づきます。次に「黒いものを探す」というように切り替えて、もう一度部屋を見渡して下さい。今度は黒いものが見つけられます。違う切り口でアンテナを立ててみましょう。「今すぐ捨てられるもの」というアンテナで部屋を見渡してください。今度は捨てられるものが見つかるのです。
これと同じように、そのとき自分がデザインで求めていることのアンテナを立てて、書店を回遊します。最初は自分が求めているジャンルに近いコーナーからで構いません。
たとえば、もしあなたが今、ある写真展のポスターやチラシのための、色彩やタイポグラフィのアイデアを求めているとしたら、美術書や写真集の置いてある棚からチェックを始めます。その写真展はモノクロ作品ばかりなので、あなたは「モノクロ作品が見栄えよくなるポスターの色」というテーマで、書店を歩きます。
すると、大きな本から小さな本まで、モノクロ写真が使われていて、それを引き立てている背景色や柄、紙質、などの参考になるデザインが豊富にあることに気づけます。よく見ると、モノクロ写真をいかしていない反面教師的なデザインにも気づくでしょう。
気づき始めると、参考になるものが多すぎて困るくらいですから、メモを取ります。真っ白な背景が意外とキレイ!とか、黒い背景にして、銀色の特色で文字を入れるとモダンな印象だ!とか、写真のまわりに白い余白をとると、ほかの色の背景が使いやすいとか、さまざまな気付きを書き留めます。
するとどうでしょう?たちまち、メモ帳はいくつものアイデアで埋まり、すぐにでも10個くらいはサムネイルが描けそうです。いや、すぐ描かないと忘れそう!と焦るくらいアイデアが湧き出てきます。言葉でメモをとっていても、その言葉を見ることをきっかけに、そのとき思い浮かべたイメージを思い出しサムネイルがまた1案増やせます。
また、アンテナのテーマと関係ないところで、無意識に、最新のタイポグラフィや印刷技術、工夫されたデザインが目について、こういうような組合せをいつか使ってやるぞ、というモチベーションも高まるというわけなのです。
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| デザインの基本(実践編) | 18:18 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑