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グラフィックデザインの雨音

グラフィックデザイナー志望者&初心者に語りかけるブログ

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「いいアイデアが浮かびません。どうしたらいいですか?」って質問どーなの?アイデアを出すリサーチの基本5つ。

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「いいアイデアが浮かびません。どうしたらいいですか?」意外と多い質問のひとつです。でもよ~く考えてみると、不思議な質問です。

「何かいいアイデアを教えて」と言っていないのは、本人のプライドからしてたぶん間違いないんです。さすがにそれは学生さんもわかっています。講師にいいアイデアを教えてもらったら自分の勉強にならない。意味が無い。自分で考えなくちゃいけない。でも考えられない。「こういうときどうするの?」という質問です(笑)

いいアイデアを出す、ノウハウ(どのようにするかという方法)を教えてちょーだい、ということですね。これは、自分の頭からアイデアをアウトプットできないという問題ですから、答えは簡単です。インプットすることです。


アウトプットするためには、インプットする。

そんな、コンピューターじゃあるまいし・・・。と思いますか?いいえ、いいえ、実は人間もそんなに変わりません。

大前提として、学生さんだから、サムネイルを描くとか、コピー案を考えるとか、アイデアのバリエーションを考えるとかいうことに、慣れていないということは、あります。

しかし、その慣れていないを差し引いても、そんなに自分の頭から見事なアイデアがポンポン出てくるということはない!という謙虚さが必要だと思います。

インプットとは、リサーチのことです。

例えば、アイデアが出なくて困っている学生さんが社会人3年目の25歳の女性だとしましょう。その25年の経験と知識をもとに考えるしかないわけです。そのとき考えている広告は、LCC(格安航空会社)で東南アジアへ安く行く旅行会社の広告だとしましょう。

上司に提出するレポートを書くような、小難しいリサーチでなくても良いのです。広告を発想するための、基本的な情報をおさえるには次の5つの方法があります。

リサーチの基本① 自分の経験と知識から考える

彼女の海外旅行経験は、大学の卒業旅行で行ったフランスとイタリア、だけです。国内旅行は、家族で行った北海道旅行と、小学生のころに行った九州旅行、親に内緒で彼氏と行った沖縄旅行が主な経験です。ヨーロッパの旅行体験で、海外旅行の大変さは知っていますが、東南アジアはあまりよくわかりません。

その彼女が、東南アジア旅行の魅力を伝える広告を考えるときに、何が出来ますか?まず、東南アジアのことをどれくらい知っていますか?これは大前提となる知識の問題ですよね。「アンコールワットって東南アジアだったっけ?なんか聞いたことはあるけどよく知らない。」という状態で、いい広告案は考えられません。

リサーチの基本② ネットで基本的な情報を得る

今はネットで大量の情報を得られますから、東南アジアの観光地、おいしい食事、体験できることなど、基本的な情報をまず調べないといけません。東南アジアにはどういう国があるのか、宗教や文化はどうなっているのかなどもそうです。それは、広告案に使うかどうかは別にしてもです。

リサーチの基本③ 直接まわりの人に取材する

そして、自分の周りの人に取材しないといけません。ネットの情報では簡単に見つけられない、生の体験談、ニーズなどを知るためです。東南アジアに旅行経験のある同僚や友人などに、何が良いのか、何が良くないのか、不安や不満はあったのか、などインタビューします。もう一度、行きたいと思うか?とか、どういう理由があればもう一度旅行に行きたいと思うかなどは、特に重要な質問です。広告を見てほしい消費者のニーズに関わる質問だからです。

リサーチの基本④ 競合を調べる

競合する旅行会社やLCCの企画などの販売促進企画、広告、チラシ、雑誌広告などを調べます。自分がその旅行に行く消費者になったつもりで、ツアー価格の相場感を知り、どういう内容でいくらくらいならお得に見えるのかなどの相場感も把握します。他社の旅行のパンフレットなどを集めてきて、どのようにアピールしているかを知ります。

リサーチの基本⑤ 広告する商品を深く知る。

当たり前のことですが、おざなりにされがちなのが、広告する商品そのものの魅力やセールスポイントをしっかり理解することです。この理解なしに正しいコンセプトは決められませんし、何よりもクライアント(広告主)が求めていることを軽視することになります。リサーチの基本①から④を踏まえてはじめて⑤がよく理解できます。第三者にデザイナーが説明できるくらい商品のことを頭にいれるべきです。

リサーチをしてから、アイデアを考えよう!

学生さんが、以上の基本的なリサーチを踏まえていて、まだ「いいアイデアが浮かびません」と言うなら、話はわかります。少しのアドバイスで、アイデアがポロポロと出てくること、間違いありません。

しかしほとんどの場合は、これらのことをほとんど何もしていないことが多いのです。たとえば相談された私が、「東南アジアの◯◯という国に行く旅行者は、何が楽しみで行くんでしょうね?」と質問すると、「さぁ、何でしょう?」という状態です。これがリサーチ前の、空っぽの状態です。これではアウトプットできるはずがありません。

自分がその広告を考えるためには、頭のなかに十分な情報がないということを謙虚に認め、インプットしてから、プランを考えましょう。

明日もアイデアをインプットする別の方法についてご紹介しまーす。

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