写真の修正指示って、何!?それも、グラフィックデザイナーが知っておく実務的な知識です!
3回に渡って「校正」について書いてきましたが、4回目の今回は「色校正」で「写真に書き込む修正指示(赤入れ/朱書き)」について書こうと思います!
でもその前に・・・。
フォトショップがどんどん賢くなるにつれ、写真のデータを触るのはフォトグラファーなのか、デザイナーなのか、印刷会社なのか、段々曖昧になってきています。
ほんの10~15年ほど前までは撮影はリバーサルフィルムだったので、フォトグラファーはシャッターを切ったら現像して納品が基本でした。デザイナーがチェックして修正指示を赤入れ、印刷会社で実際の修正をするという流れでした。
しかし、現在ではフォト原稿のデジタル化と、フォトショップなどのフォトレタッチソフトの進歩により、フォトグラファーが自分のほしい写真のイメージに修正を加えて納品して自分の付加価値を高めたり、デザイナーが自分のほしいイメージに近づける修正を加えたりと、印刷入稿前にすでに写真に手を加えることが普通になってきました。
そういう意味で、「写真に書き込む修正指示」はそれ以前より必要性や書き込む機会が乏しくなっていると言えるでしょう。しかし、これまでの記事で「校正記号」を知っておくことの必要性として書いてきたことと同じように、「校正集約紙」にどのような修正指示を書いたかをきっちり残すという意味でも、「写真に書き込む修正指示」は知っておいて損はありません。
「校正記号」はJIS規格で決まっているのですが、「写真に書き込む修正指示」は必然的、慣習的に、だいたい「書く言葉」が決まっていると言っていいでしょう。どのような表現をするかですが。。。
おそらく一番よく使われる「修正指示」は下記の4つくらいではないかと思います。
・もっと明るく
・もっと鮮やかに(明るくとは微妙に違います)
・もっとコントラストを強く(メリハリを出す)
・色浮き・色かぶりをおさえる
その他にもあり得る「修正指示」として下記のような言葉もあります。
・濃く
・淡く
・生っぽさなくす
・ニゴリトル
・立体感を出す
・遠近感を強調する
・シャープに
・ソフトに
・質感を出す
・ハイライト強調する
また、書いてはいけないという性質の言葉もあります。たとえば下記のような言葉です。
・もっと雰囲気だす
・もっと都会的で洗練された感じに
・古い写真のイメージに
・若々しさを出す
思わず笑ってしまいますね!もしディレクターがこんな指示を赤ペンで書いていたら、フォトレタッチをする立場の人は、関西人でなくとも、声に出して突っ込みたくなるでしょう!「雰囲気出すって、なんやねん!(笑)峰不二子か!」ってね。
要は、誰にでもわかる、できるだけ客観的な言葉で書くことが大事なんです。
ちなみに、「シズル感」という独特な言葉もあります。英語のsizzleから来ていて、ジュージューと肉汁がしたたり落ちるような感じや、揚げ物の油の感じなど、主に食品の表現のビビッドでリアルな臨場感のこととされています。
しかしこれはフォトレタッチのための言葉というより、撮影時の小道具の工夫やライティングなどの演出面で作り出す効果のことで、あまり「修正指示」として「もっとシズル感出す」とは書きません。
つまり、あらかじめ写真にそのような「シズル感」が写し出されていることが前提で、それなのにその「シズル感」が印刷上活きていないという場合に、上記のよく使う言葉の中の「もっと鮮やかに」「コントラスト出す」などで指示すべきことなんですねー。
しかし、さきほども書いたように、その多くは現在ではフォトショップのトーンカーブなどでフォトグラファーやデザイナーが自ら修正可能です。
なので、皆さんがデザイナー経験を積んでディレクターになって、デザイナーに指示するときに言ったり書いたりする場面や、企業の宣伝部に入り、外部デザイナーに伝達するような場面以外では、あまり使わなくなってきているのが実情です。
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・もっと明るく
・もっと鮮やかに(明るくとは微妙に違います)
・もっとコントラストを強く(メリハリを出す)
・色浮き・色かぶりをおさえる
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・濃く
・淡く
・生っぽさなくす
・ニゴリトル
・立体感を出す
・遠近感を強調する
・シャープに
・ソフトに
・質感を出す
・ハイライト強調する
また、書いてはいけないという性質の言葉もあります。たとえば下記のような言葉です。
・もっと雰囲気だす
・もっと都会的で洗練された感じに
・古い写真のイメージに
・若々しさを出す
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ちなみに、「シズル感」という独特な言葉もあります。英語のsizzleから来ていて、ジュージューと肉汁がしたたり落ちるような感じや、揚げ物の油の感じなど、主に食品の表現のビビッドでリアルな臨場感のこととされています。
しかしこれはフォトレタッチのための言葉というより、撮影時の小道具の工夫やライティングなどの演出面で作り出す効果のことで、あまり「修正指示」として「もっとシズル感出す」とは書きません。
つまり、あらかじめ写真にそのような「シズル感」が写し出されていることが前提で、それなのにその「シズル感」が印刷上活きていないという場合に、上記のよく使う言葉の中の「もっと鮮やかに」「コントラスト出す」などで指示すべきことなんですねー。
しかし、さきほども書いたように、その多くは現在ではフォトショップのトーンカーブなどでフォトグラファーやデザイナーが自ら修正可能です。
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| デザインの基本(実践編) | 23:23 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
すみません、このページにある校正前の写真データをアップしていただくことはできませんか?
修正指示が入っていない写真と、修整指示の入っている写真、修正後の写真があるとより分かり易くて助かるのですが。
| | 2016/05/29 17:48 | URL |