長体かけすぎ~!変形のしすぎで読みにくくなるよー。タイポグラフィの基本だよ~ん。
ある冬の、とあるコンビニの風景です。中華まん全品100円セール実施中のようですねー!えーと、いつまでやってるのかなぁ・・・?うん!?
えーと、いつまで・・・やってるのかなぁ・・・?う、うん!?
じ、12/13(火)~12/17(土)・・・なのかな!?細長すぎて読みにくいよー!街にあふれるこのような長体かけすぎにカツだ~っ!!
和文書体で打った(入力した)状態そのままを「正体」といいます。そこから文字を「変形」することがあります。変形にはおもに下記の3種類があります。
・長体(ちょうたい)=文字の左右方向を縮める(縦長になる)
・平体(へいたい)=文字の天地方向を縮める(扁平になる)
・斜体(しゃたい)=文字を右方向に傾ける
このうち今日は長体について考えますよ!
デザイン上の理由や、レイアウトするスペースの都合で、長体はもっともよく使われると言ってもいいでしょう。制限のあるスペースに、正体ではとうてい収まりきらない文字数を簡単に収めてしまうので、アドビのイラストレーターを使わずとも、多くのソフトで自動的に長体がかかり上手く収めてしまうことができます。
でも簡単に出来るからこそ、過剰に長体をかけすぎて「読みにくくなる」、ひどい場合は「読めなくなる」という問題が起こります。グラフィックデザイナーを目指す学生さんには、たくさんあるタイポグラフィの基本の中でも超基本的注意事項とも言えるのが、この「長体かけすぎ」問題です。
長体は80%くらいまでにしておく
正体を100%とすると、通常の読ませる文章での長体は80%くらいまでにおさえておくのがいいと思います。上の画像を見ると70%ともなるとすでにかなり読みにくくなるのがわかってもらえると思います。
タイトルやキャッチコピーなど、タイポグラフィとして特殊な効果や印象を期待して、それ以上に長体をかけることは全然構いませんが、長い文章では避けたほうがいいですね~。
アドビのイラストレーターでは文字パレットを使って、98.25%など下2桁まで細かく刻んで変形が出来るので、正体で組んである文字組の中でも、1行だけ気付かれないように微妙な長体をかけることが出来ます。
すると、肉眼ではほぼすべて正体でレイアウトしてある文章に見えるけど、改行箇所がコントロールされていて、言葉が中途半端な位置で改行されないようにすることが可能です。
長体かけすぎ事例をご紹介!
街中によくあるこの住所のプレートですが、この縦に細長いサイズの中に、ローマ字の住所を入れるのが苦しくなっているのをよく見かけます。
ね?なかなかに読めないでしょ?
これもなかなかの長体ですよ。これほど長体をかけるなら、文字の大きさを少し小さくしてもいいから長体率を緩くしてくれたほうが見やすいんですけど・・・。
お店のチラシなんかでは長体にすることで、たくさんのセールスポイントを入れようとしてかえって読めなくなっているものをよく見かけます。
2014年10月27日に、関西テレビの番組「たかじん胸いっぱい」の人気コーナーが、スピンオフ番組「写真喫茶 木村ボヤキ堂」として放送されていました。
その中で紹介されていたスーパーの値札チラシが、長体でエライことになっていて笑えましたよ。
え、ええっ!?
あ、ありえへん!(笑)←キム兄風でお願いします。
パンの缶詰(チョコ・・・苺・・・)・・・もうええわ!読まれへん!読者の中にもし心にゆとりのある方がいたら、ぜひ何て書いてあるかコメント欄で教えてください(笑)
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| デザインの基本(実践編) | 00:00 | comments:9 | trackbacks:0 | TOP↑
最後のやつは全く読めません(笑)私は狭い場所にたくさんの文字を書き込むのはアウトだと思っています。
バスの行先表示でも、経由地をたくさん書きたいがために、文字数が多くなり肝心の最終到着地の地名が小さくなる例が多数見られます。また、反対に繁華街など必要不可欠な経由地が省略されている例も。書体も大切ですが、「情報の取捨選択」が欠かせないと思います。
| なかお | 2014/12/14 00:25 | URL | ≫ EDIT