ごくフッツー!いいけどあかん!?毒にも薬にもならない(←ゴメンなさい!m(_ _)m)、阪急三番街のクリスマスのポスター
ポスターの写メはおさえたものの、なんとも表現しにくい私デザオの中のフラストレーション!
阪急三番街は阪急電鉄うめだ駅の地下街の名前なのですが、そこのクリスマスのポスターを見たときの、自分の感想の無さったら・・・。
これまで、当ブログでは問題のあるデザインに愛のあるツッコミをいれたり、いいなと思うデザインを褒めたりしてきました。つまり広告などを見たとき、何らかのレスポンスが自動的に自分の中に湧き起こるのです。
そのレスポンスをブログに書いて、読者が共感してくれたり、くれなかったりして、このアートディレクターさんはそんな風に考えるのかと楽しんで勉強して頂けたらな~というつもりで書いてます。
しかし、どういうわけか、このポスターを見たときのあまりの、記事にする自分の反応の無さ!かえって興味が湧きましたよ(笑)
一応、黄色と赤で目立ってたので、何気なく写メを撮ったあと、このポスターは「普通」過ぎる、特に何も言うことないやと一瞬判断したのです。でもすぐそのあと、何で自分はそんな風に、このポスターは記事にしないでおこうと思ったのだろうと思い直しました。
普通じゃだめなの?
いえいえ、普通でいいんですよ。学生にもときどき言います、奇をてらう前に普通なものを作るのがいかに難しいかということを。
そういう意味では、この阪急三番街のクリスマスのポスターは、ある意味きちんとしています。王道を歩んでいますね。下手にダサいポスターと比べたら、おしゃれな部類かもしれません。
なら、なにゆえにデザオはこのポスターにツッコミを入れようとするのか・・・?
まずはデザインの要素を分解・分析してみましょう。
全体の色は黄色と赤の2色で派手だしとても目立ちます。昨日の記事でも書いたように、少ない色数で基調色をつくることで統一感が生まれます。クリスマスのイメージの色であるサンタの赤色が「らしくて」いい感じです。
白人親子がサンタのふん装して何か編んでいるという設定。阪急三番街なので、きっとターゲットも親子でたぶんOK。写真もきれいに撮れてます。
タイトルのタイポグラフィ、Sweet Hearted Xmas!は、こんな言い方するのか英語としてはよくわかりませんが、文字デザインもほどよく工夫して毛糸で紡いだようにデザインされています。特に問題ありません。
キャッチコピーは、さらっとレイアウト型のキャッチコピーで、「待ちきれない日は、待つのもたのしい。」です。ビジュアル(親子)とも意味が合ってますし、意味も伝わります。2行目を下げるという、デザオのあまり好きじゃないレイアウトですが、特に問題ありません。
12.1mon~25THUは、どうしてmonが小文字、THUが大文字なのか意味不明ですが、とりあえず忘れておきましょう。
その下にコピーが、「みんなに来る来る、三番街のクリスマス」とあります。これも当たり障りない内容ですが、まぁいいでしょう。
ポスター下部には、抽選会やライブなど必須のイベント情報が整理されて、その右端に阪急三番街のロゴです。OKです。
ちなみに、このポスターには上のような情報を拡大したバージョンもあるようです。情報部分のレイアウトはスカスカしてあまり上手ではありませんが、このようなバージョンのポスターがあることは良いことと思います。
問題ないのが問題。
あれ?じゃあ、問題ないじゃん。
そーなんですよ。ある意味、情報告知ポスターデザインのセオリー通りに作ってあり、特段イチャモンのつけようはありません。きっと、デザインのプレゼンをされる阪急三番街のエライさんも、「お、おう・・・。」と言ってしまいそうな真面目な案です。
でも、そのセオリー通りなのが問題なんです!
だからこそ、街を歩きながら変な広告を見つけるのを楽しみにしているデザオからすると、何もツッコむところのない常識的な内容なので、スルーしてしまいそうになるわけです。
しかし本当はポスターは何か見る人に「引っかかる」ところがないといけません。それは「奇をてらえ」という意味ではなく、単純にキレイ!楽しそう!面白そう!ほう!わ~!でも、何でもいいのですが、何かないと歩行者はポスターの前を通過するのみです。
だから、何か仕掛けてほしいのです。それは本来は企画で仕掛けてデザインで伝えるのが一番理想です。しかし企画で仕掛けられていないときは、せめてデザイン面だけでも何か楽しいことをしてほしいものです。
なのに、この表現アイデアがあまりにクリスマスの王道過ぎて、何も面白くないのです。それは厳しいことを言えば、まさに阪急三番街という商業施設のイメージそのままなのです。
大きな駅の下のレストランとかキディランドとかある地下街で、人の回遊もあり、収益も高いのかもしれないものの、デートで立ち寄りたいような施設ではなく、ベタベタな印象です。
このポスターはまさにその普通さや面白くなさが三番街らしく、可もなく不可もない、毒にも薬にもならない、ああそうですかというデザインになっているのです。
ついでに言えば、三番街のバーゲンのときのポスターとまったくトーン&マナーが違う。このときに限らず三番街の広告は1年を通してけっこうトーン&マナーがバラバラで一貫性がありません。
それでもデザオが何を言っているのかわからない学生さんがいるかもしれません。これはいつものツッコミ記事と比べて厳しい内容だと思います。ちゃんと出来ているこのポスターに対して言わなくてもいい指摘かもしれませんが、いつものひとクラス上の話と思って聞いてください。
このようなベタなクリスマスらしいアイデアは王道という意味では、クレームを受けるような問題は起こりませんし、ダサい!と非難されることもないでしょうが、何も面白くないし、そもそも、どこの商業施設のポスターであってもいいと思いませんか?
阪急三番街らしさっていったい何なんですかねぇ?その狙いによっては、ポスターをお洒落にデザインするのが必ずしも良いこととも限らないのです。阪急三番街がどのようなブランドイメージを標榜しているかによるのです。
場合によっては、ひらパーのように、わざとダサい感じにするというコンセプトもあり得るのです。ダサくしろって言っているわけではないですよ!極端な例を出しただけです。(ちなみに下の画像は現在のひらパーのポスターです(笑)岡田准一が、ますだおかだの岡田みたいにアホっぽくなってて笑えます)
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| 雑記 | 00:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
やはり、こういったポスターには、「遊び心」がほしいところですね。「なんだろう?」と関心を引かなければ効果はないですし。一方、案内サインは、直感的に判りやすいものが求められますね。駅の黄色の「出口」サインが良い例ですが、最近は小さい文字の外国語併記で、見えづらくなる欠点もあります。
| なかお | 2014/12/12 01:35 | URL | ≫ EDIT