【悲報】色彩検定は無意味!?色彩の知識がかえって邪魔になる場合もある?②
前回に引き続き、色彩検定のお話です。
もしあなたがグラフィックデザイナーに質問できる機会があれば、色彩検定って役立ちますか?資格とったほうがいいんですか?って質問してみてください。
デザオには、質問された人の表情がありありと目に浮かびます。「う~ん・・・。」みたいな表情です。そして言うでしょう。「たぶん無駄じゃあないと思うけど・・・、別に要らないんじゃないかな。」
色彩の勉強をするメリットは十分あるといいながら、それを「あまり意味がない」という理由ですが・・・。
大きくは下記の2つの理由からです。
・学ぶ範囲が無駄に広すぎる
こと「グラフィックデザイナーになるため」なら、必要ない情報が多過ぎます。もちろん、CMYKとRGBの違いや印刷に関係する部分、明度、彩度などはグラフィックデザイナーにも必要な知識です。でも、肌の色によって似合う色が違うとか、とりあえずはグラフィックデザイナーにはどうでもいいでしょう。必要な部分だけを勉強したら、もっと効率的に勉強できます。
先日の当ブログ記事でも書きましたが、グラフィックデザイナーへの勉強をしている学生には、3つの壁があり、DTPソフトの習熟や、広告やグラフィックデザインの勉強、実習、作品制作が優先すべき課題であり、色彩のカオスに足を取られるのは時間がもったいないと思うからです。
・色彩の知識が、デザインやプレゼンの根拠になると勘違いする
せっかく色の勉強をして、それを自らの作品に活かそうとする学生の気持ちは、すなおで、けなげで、だからこそ見ていて悔しいのです。何を言っているかというと、たとえば補色です。
補色は、色相環の中で正反対の位置にくる色のことです。補色同士を並べるとお互いを引き立て合うとされているので、自分の作品の中である色を使った時に、それとコーディネートする色に補色を使おう!と考えてしまうのです。そして、プレゼンテーションでも、「ここでは補色の◯色を使ったのでとても見やすくなっています」などと自信ありげに発表してしまいます。
例をあげると、赤の補色は緑(青緑)です。だから何です?( ̄^  ̄)
では、あらゆるデザインで赤が来れば自動的に緑がいいのでしょうか?もちろんNOです。もし「赤とくれば緑」が上手くいくデザインのセオリーなら、世の中、年中クリスマスみたいになってしまいますよ。実際、赤と緑はむしろ境界線を接したときに判別しにくくなるような組合せです。もし文字が絡むなら余計に避けたほうがいいタイプの組合せです。
上の画像のように赤の背景に緑の文字は、ちらつきますし、読みにくくて仕方ありません。でも、色彩の知識は奥深いものですから、言い訳もいっぱい用意されています。明度や、彩度や、眼の錯覚まで使って、これは読みにくいのだと言うのです。じゃあ補色の知識はどうやってグラフィックデザインに活かすの??
デザインでは、消費者が受け取る印象や情報が大事で、補色であろうとなかろうと、そんなことは重要ではないし、「補色だから」と使ったり使わなかったりする必要はないのです。分析や解説のためならその知識も必要ですが、解決のためなら不要です。
補色のほかにも、問題のある知識が配色です。
たとえば、ある色の組合せを見せられて、「この配色がロマンチックである」とか「クラシックである」とか、バカバカしいと思いませんか?そんなことで正解・不正解を決められて、検定で不正解にされちゃあ納得いきませんよ。いかん、ボルテージ上がってきた・・・クールダウン、クールダウン・・・。
たとえば、下のような黒と黄色の縞模様があったとしましょう。
これがどういう名前の配色でとか、明度が、彩度が、コントラストがどうこうというより、グラフィックデザイナーとしてもっと大事なことは、これが見る人にどんな印象を与えるか想像することです。「工事現場を連想させるなー」、「阪神タイガースっぽいなー」、人によっては、「うる星やつらを思い出すなー」とか、どういう印象を与えるかの方がはるかに大切です。
また配色の勉強や比較は、あくまで同じような正方形を並べて語られることが多いわけですが、あーだこーだ言ったところで、実際のデザインでは、背景のA色の上に、このB色の文字で読めるのか?とか、文字の中に縞模様を入れて読みにくくならないかどうかのほうが、1万倍も重要なわけです。
このように、色彩検定のための勉強は、無駄ではありませんが、少なくともグラフィックデザイナーになるために、少ない時間を削ってけなげに勉強している学生には遠回りすぎるし、優先順位が高くないのです。
余談ですが、この検定をやっている色彩検定協会が、内閣府認定 公益社団法人というのがまた腹立たしいですよね・・・。主旨が違うので詳しくは触れませんが、自分たちの組織存続のための検定ではないのでしょうか?
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・学ぶ範囲が無駄に広すぎる
こと「グラフィックデザイナーになるため」なら、必要ない情報が多過ぎます。もちろん、CMYKとRGBの違いや印刷に関係する部分、明度、彩度などはグラフィックデザイナーにも必要な知識です。でも、肌の色によって似合う色が違うとか、とりあえずはグラフィックデザイナーにはどうでもいいでしょう。必要な部分だけを勉強したら、もっと効率的に勉強できます。
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・色彩の知識が、デザインやプレゼンの根拠になると勘違いする
せっかく色の勉強をして、それを自らの作品に活かそうとする学生の気持ちは、すなおで、けなげで、だからこそ見ていて悔しいのです。何を言っているかというと、たとえば補色です。
補色は、色相環の中で正反対の位置にくる色のことです。補色同士を並べるとお互いを引き立て合うとされているので、自分の作品の中である色を使った時に、それとコーディネートする色に補色を使おう!と考えてしまうのです。そして、プレゼンテーションでも、「ここでは補色の◯色を使ったのでとても見やすくなっています」などと自信ありげに発表してしまいます。
例をあげると、赤の補色は緑(青緑)です。だから何です?( ̄^  ̄)
では、あらゆるデザインで赤が来れば自動的に緑がいいのでしょうか?もちろんNOです。もし「赤とくれば緑」が上手くいくデザインのセオリーなら、世の中、年中クリスマスみたいになってしまいますよ。実際、赤と緑はむしろ境界線を接したときに判別しにくくなるような組合せです。もし文字が絡むなら余計に避けたほうがいいタイプの組合せです。
上の画像のように赤の背景に緑の文字は、ちらつきますし、読みにくくて仕方ありません。でも、色彩の知識は奥深いものですから、言い訳もいっぱい用意されています。明度や、彩度や、眼の錯覚まで使って、これは読みにくいのだと言うのです。じゃあ補色の知識はどうやってグラフィックデザインに活かすの??
デザインでは、消費者が受け取る印象や情報が大事で、補色であろうとなかろうと、そんなことは重要ではないし、「補色だから」と使ったり使わなかったりする必要はないのです。分析や解説のためならその知識も必要ですが、解決のためなら不要です。
補色のほかにも、問題のある知識が配色です。
たとえば、ある色の組合せを見せられて、「この配色がロマンチックである」とか「クラシックである」とか、バカバカしいと思いませんか?そんなことで正解・不正解を決められて、検定で不正解にされちゃあ納得いきませんよ。いかん、ボルテージ上がってきた・・・クールダウン、クールダウン・・・。
たとえば、下のような黒と黄色の縞模様があったとしましょう。
これがどういう名前の配色でとか、明度が、彩度が、コントラストがどうこうというより、グラフィックデザイナーとしてもっと大事なことは、これが見る人にどんな印象を与えるか想像することです。「工事現場を連想させるなー」、「阪神タイガースっぽいなー」、人によっては、「うる星やつらを思い出すなー」とか、どういう印象を与えるかの方がはるかに大切です。
また配色の勉強や比較は、あくまで同じような正方形を並べて語られることが多いわけですが、あーだこーだ言ったところで、実際のデザインでは、背景のA色の上に、このB色の文字で読めるのか?とか、文字の中に縞模様を入れて読みにくくならないかどうかのほうが、1万倍も重要なわけです。
このように、色彩検定のための勉強は、無駄ではありませんが、少なくともグラフィックデザイナーになるために、少ない時間を削ってけなげに勉強している学生には遠回りすぎるし、優先順位が高くないのです。
余談ですが、この検定をやっている色彩検定協会が、内閣府認定 公益社団法人というのがまた腹立たしいですよね・・・。主旨が違うので詳しくは触れませんが、自分たちの組織存続のための検定ではないのでしょうか?
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| デザインの基本(考え方編) | 18:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑