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グラフィックデザインの雨音

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六本木ヒルズ森タワーの回転ドア事故 安全対策よりデザインを優先した結果が事故を招いた。

森タワー回転ドア

2004年3月26日、六本木ヒルズ森タワーの自動回転ドアに、大阪から母と来ていた6歳の男の子が挟まれ亡くなるという痛ましい事故がありました。

その後の調査で、それまでもこの回転ドアでの事故が複数発生していたにもかかわらず、抜本的な対策が取られず、死者まで出す事故になったことで、森ビルとメーカーは、世間の厳しい避難を浴びました。有名なハインリッヒの法則に照らせば、起こるべくして起きた事故とも言えます。

この事故の裁判での判決で、「安全対策よりデザインを優先した結果が事故を招いた」との主旨の文面があったことに、とても違和感を覚えました。


デザインとは、きちんと機能するように作ること。

この文面でのデザインはとても狭義の意味で用いられています。「見た目」を優先して、安全対策しなかったという意味でしょう。しかし、デザインの本来の意味でいうと、デザインとは、きちんと機能するように作ることです。

機能の中には当然、「利用する人にとって安全に動く」「万一危険な状態になりそうになったら自動的に停止する」ということが含まれています。そこまで考えてこそ、デザインしたということです。

デザインはもともととてもスケールの大きい言葉です。「都市をデザインする」などとも言うわけですが、その時はもちろん、都市が、「安全で」「機能的で」「住民にとって豊かな暮らしを提供できる」ように、設計することを含んでいます。

その意味で、「安全対策よりデザインを優先した結果が事故を招いた」という主旨の判決文は、デザインという言葉に対して、「見た目だけで中身のない」とする偏見を含んでいるように思いますね。

Appleのスティーブ・ジョブズもこう言っています。

デザインとは、単にどのように見えるか、どのように感じるかということではない。どう機能するかだ。

このことは、一見さらっとした話のようで実はとても奥深い問題のように思えます。

プロダクトデザインを職業にしている人なら、PL法(製造物責任法)のこともあるし、日々そういう問題に直面しているでしょう。しかし、グラフィックデザイナーたちは、なかなかそういう目線で見れていないのではないでしょうか?

広告も本当に広告効果を心配するなら、「いかに機能するか」という目線で追求して考えるべきですよねー。「いかに機能するか」を考えるなら、当然その前に、「どのように機能してほしいのか」を考える必要があります。

それがコンセプトですよねー!

関連記事:2分でわかるコンセプトの意味 --- グラフィックデザイナー版

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