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グラフィックデザインの雨音

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ラックスルミニークCMの画面右下に一瞬現れる*印の注釈はどこにかかってるの?

LUX-5.jpg 

は~い!今日は、LUX SUPER RICH!をモノマネで言うと、LとRの発音が上手くなるという都市伝説でおなじみのラックスのCMです。何気なく見かけたラックスのTVCMで、画面右下に一瞬、こんな文字が入っていたのです。

LUX-4.jpg
 

*ラックス史上において

「ん?なにが?何の話?」と思いました。(余談ですが、普通はこういう注釈は※印で入れるものですが、やはり外資由縁だと*アスタリスクにするんですかねー。)

ラックス史上というからには、以前のコピーライティング関係記事でもご紹介したことがありますが、「最上級表現がどの範囲でのことなのかを示している」のは明白です。(その記事はこちら↓)

関連記事:我がドイツの科学力は世界一ィィィ!!い、いか~ん!客観的な基準がないときに、コピーでの最上級表現はァァァ、避けるんだったァァァァ~!

その記事の中でご紹介したことで、今回も関係すると思うのは下の文章のところです(↓)

広告や商品ラベル、ポップなどの宣伝コピーの中で、「最高の」「極上の」「ナンバー1の」などの「最上級表現」は、その根拠や数値を示さなければなりません。

では、今回のラックスの注釈はどこにかかっているのでしょう?このCMが録画した番組の途中にあったのをいいことに巻き戻して検証!(今どき巻き戻すって言いますかね・・・?)


CM動画はこれです。15秒なのでめちゃ早いです。「*ラックス史上において」はかなり最初の方です。


ナレーションはこうです。

ラックスから、はじめてのリッチなノンシリコン。ルミニーク誕生。贅沢すぎる未体験の泡立ち。内側から輝く髪へ。ルミニークデビュー。


この中で「*ラックス史上において」が画面右下に表示されるのは、最初の「ラックスから、はじめての」くらいまで来た時に現れます。そして「贅沢すぎる未体験の泡立ち」まで言ったところで、すっと消えます。

LUX-1.jpg
 

さて、まず1つ目の可能性は、「ラックスから、はじめてのリッチなノンシリコン。」にかかっていることです。「ラックスが、どこの企業よりも先にノンシリコンシャンプーを発売しました」という意味に誤解されないように、きちんと「ラックスの商品の中では初めてのノンシリコン製品であること」を強調したいがために、入れたということです。

2つ目の可能性は、「贅沢すぎる未体験の泡立ち」にかかっていることです。未体験の泡立ち→ラックスの商品の歴史の中でもっとも泡立ちます、ということです。

最初2、3回聞きなおしたときは、2つ目のほうのことだろうかと思いましたが、よーく考えてみると、「未体験な泡立ち」にわざわざ注釈をつける必要もないかなと考えなおし、1つ目だろうと推測しました。

いずれにしても、CMが切り替わって最初の数秒のことですから、聖徳太子並みの器用な耳の持ち主でない限り、普通の視聴者はナレーションが何を言っていたかも深く理解していないし、まして「*ラックス史上において」がそこにかかっているな、などとわかる人もほとんどいないでしょう。

そもそも、音声として聞いた話(聴覚)を、ほぼ同時に、小さな注釈文字で表示(視覚)して、視聴者が両者をセットにして「ああ!」なんて理解してくれるなんて、普通考えられません。

きっと、何かクレームを言われた時の言い訳のために入れたのだろうと思います。万一のための対策です。

LUX-2.jpg
 

ホームページで確認できるかもしれないと思い、HPを見てみると、ルミニークの専用ページがありました。

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そして一番右下に、ありました、ありました!

LUX-8.png
 

ここでは「ラックスから初めてのリッチなノンシリコン”ルミニーク”誕生」というコピーの中の、「ラックスから初めて」の後の部分に、「*1 ラックス史上において」と入っていますね!

ということは、やはり動画の「*ラックス史上において」も同じ意味で、「ラックスの商品の中では初めてのノンシリコン製品であること」を念押ししたものだとほぼ断定できます。

「*2 シャンプーのみ」の方は、同じブランド名のラインナップの中でも、トリートメントなどは違ってあくまでシャンプーだけがノンシリコンですよーということですね。

まとめ

今回はCMで見かけた「何が、ラックス史上において」なのかに気を止めて調べてみたわけですが、デザイナー&コピーライターにとって大事なことは、多くの消費者はもちろんそこまで気にしないだろう、伝わりにくいだろう、と思いながらも、あくまで言い訳できるように、正しい情報を示しておかないといけないということですね。

でも、「ラックスから初めて*1のリッチなノンシリコン*2”ルミニーク”誕生」というように、短いコピーの中に2回も*が登場するのはどうかと思います。2回あると「*1」「*2」と数字も入れないといけないので、余計に目立ち、コピー自体がすっと読みにくくなります。

たとえば、「ラックスで初めてのリッチなノンシリコンシャンプー”ルミニーク”誕生」としてはどうでしょう?

商品ラインナップを見ればトリートメントもあるのねとわかるようにすれば、たとえ念のため注釈を差し込む場合でも、トリートメントの方だけに入れたらよいですし、メインで販促しているシャンプーのコピーに注釈を入れる必要性もだいぶ薄れるように思いますがダメでしょうか?

※ちなみに、ノンシリコンシャンプーならどやねん?ということに関してはこちらのまとめがわかりやすいですよ。
NEVERまとめ「今さら聞けない、ノンシリコンシャンプーって何が違うの?」

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