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グラフィックデザインの雨音

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平和紙業 ペーパーボイス大阪で開催中の「PAPERVISION subtext」ご報告!

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大阪市中央区南船場にある平和紙業のショップ&ギャラリー、ペーパーボイス大阪で開催中の「PAPERVISION subtext」に立ち寄りました。開催日程は下記の通りです。まだ5日間ありますから、まだご覧になっていない方はぜひどうぞ!

日時:2014年11月4日(火)~11月14日(金) [日曜日休館] 9:00~19:00 HP:http://www.heiwapaper.co.jp/shop/

さて、先月10月10日の記事でご紹介したこのペーパーボイス大阪ですが、今回の展示は平和紙業さん自体が主催者として紙の魅力を知ってもらうために開かれているものです。

関連記事:ペーパーボイス大阪で紙の選択肢が増える!デザイナーも、イラストレーターも、手作り派の人は、行くべし!

限られたスペースでいろいろ展示がされていたのですが、今回デザオが勉強になったなぁと思ったのは、ディープマット(紙の名前)を例にして、1000枚がどれくらいになるかを実際のボリュームで模型化してくれた白い箱です。

どうしてこれが勉強になるかと言いますと・・・。


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1000枚=1連

印刷用紙を扱うときに、原紙と呼ばれる、それぞれの紙の基準の大きさ(有名なのは四六、菊判、A列本判、B列本判など)があります。その基準となる原紙のサイズで1000枚になると「1連」と呼ばれる単位になります。

この1連での、その紙の重さが、連量と呼ばれます。紙を効率よく探すため短冊状にして綴じてある「紙見本帳」に記載してある情報では、この連量が90kg、110kg、135kg、175kgなどと記載されています。

これは、その紙1000枚の重さですから、本来は90kg/連、110kg/連などと表記してくれたらとてもわかりやすいのですが、慣習的に「/連」の部分は省かれ、普通は90kg、110kg・・・と重さだけが表記されています。

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連量=紙の厚みの目安

ふーん、それがどーしたの?そういうデザイナー志望のあなた!いけませんねー。デザイナーにはこの◯◯kgという数字(=連量)は紙を指定するときに必須の情報ですよー。

頭のなかでシミュレーションしてください。大きな天秤があって、両端の皿に白い紙が1000枚づつ乗っています。サイズも同じ、紙質も同じなのに、片方が90kg、片方が135kgで、重たい135kgのほうの皿が当然下にさがっています。このとき、両皿の紙は、いったい何が違うんでしょうか・・・?

そーです。1枚1枚の紙の厚さが違うので、1000枚の重さが大きく違うのです。つまり、グラフィックデザイナー、紙屋さん、印刷屋さんは、1枚づつの紙の厚みを、この重さの単位(=kg)で表すのです。

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でも滅多に見れない1000枚=1連の実物

知識としては知っていても、デザイナーの人がこの1連の束をじかに見る機会はあまりありません。私もちゃんと見たのは初めてでした。予想通り、貨物のように木製パレットに載せられていてリアルです(笑)

だから勉強になったなぁと思ったわけですね!

1000枚積み上げた時の高さは、もちろん紙の種類によって違いますので、展示ではディープマットという比較的、厚みの種類の多い紙を使って、実際にどれくらいの大きさまで積み上がるかという展示をしてくれているのです。画像のように一番分厚いのは連量が450kgとなっていますが、普通の紙でこんなに分厚いのはなかなかありません。

実際に1000枚用意するのは大変だったのでしょうか。大部分の土台はその高さの白い箱で、実際の紙は最上部の100枚くらいだけでしたが、それでも1連を体感できたのは貴重な機会でした。

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そのほかの展示

あんまり全部見せちゃって、行かなくてもいいか!ってなっちゃうと困るので、ほんの少しだけほかの展示も紹介しましょう。上の画像はグレートバガスというサトウキビのパルプから作った紙を、沖縄のサトウキビ畑で撮影した写真。ほかにも紙にちなんだ写真の掲示があります。

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奥の壁一面に貼られた108色のファンシーペーパー。紙の裏には色の名前の紙がぶら下げてあります。日本古来の美意識にもとづいた紙の名前を楽しめる展示です。

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違う紙で同じ表現を印刷した場合の実験的な展示など、紙の魅力が伝わる内容になっています。平和紙業の営業さんが印刷手法や紙の違いなど詳しく説明してくれるので、見ただけではわからない面白さが理解できます。

まとめ

世の中で出会う広告、書籍、パッケージデザインなどで、面白い紙だなとか、どういう印刷なんだろうとか思っても、残念ながら、普通はその紙の名前や厚み、刷り色の手法など書いてくれていません。でもこういう機会に紙の名前や種類の解説付き展示を見ることで、紙がもっと好きになっていくんじゃないかなと思います。

ここでは紹介できなかったほかの展示物もありますので、お近くで時間の作れる方はぜひ行ってみてください!新商品でしょうか、月面のクレーターのような独特な凹凸のある紙、KAGUYAも展示してありました。面白い紙でしたよ!

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NEWS 2 大学制作展

デザオの元教え子さんより、大学の制作展のお知らせです。興味のある方はぜひどうぞ!

武庫川女子大学情報メディア学科肥後ゼミ5期生による「制作展SYMBOL-ワタクシゴトデハアリマスガ-」を開催。主な内容は、メディアアート作品と映像作品です。

<制作展詳細>
開催場所:イロリムラ(プチホール)  大阪市北区中崎1丁目4番15号
開催日:2014年11月12日(水)~17日(月)
時間:12時~19時(初日のみ13時から/最終日のみ18時まで)
入場料無料

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