道頓堀グリコサインが6代目でネオンからLEDに!ゴールインマークのお話。
2週間ほど前、2014年10月23日に、江崎グリコ社長と綾瀬はるかさんが立ち会って、6代目の道頓堀グリコサインがお披露目されましたー!(^O^)/~
今や一企業の看板という枠を越え、大阪の観光名所のひとつにまでなったこのあたりは、道頓堀川の歩道も整備され、海外からの観光客が橋の上や歩道から写真を撮りまくっております(^_^;) 江崎グリコにとってこんなに宣伝に貢献してくれる存在があるでしょうか?
5代目看板は、高さ20m×幅10.85mで、延べ4,460本のネオン管(総延長約5100m)を使っていたというから凄い。でも、今回登場した6代目はついにLEDを採用です!電気代安くなるんでしょうね―。
今日はこの走っている人、ゴールインマークに関するおはなしです!
LEDは電気代が安くなるだけでなく、光の色が自由度高く変えられるので便利です。だから、単に色が変わるだけでなく、背景描写が自由に変えられます。看板がより楽しくなると言えますね!
綾瀬はるかが走っていた!
5代目看板が点灯を終了したのは、2014年8月17日。その翌週から6代目登場までの工事中は、綾瀬はるかさんが走っていました。たまたまこの間に大阪に旅行に来た人も、実物の看板が見れなくても、このレアな看板なら、まぁこれも記念でいっか!と思ってくれそうですね。
ゴールインマークの変遷
このランニング姿でゴールインする人が最初にトレードマークになったのは1922年(大正11年)。子供たちが神社でかけっこをしていて、嬉しそうにゴールインする姿を見かけた創業者 江崎利一が、「スポーツこそ健康への近道、ゴールインする姿はその象徴だ!!」と考えて、このポーズをトレードマークとして考案したそうです。
その後6年間続いた初代マークでしたが、女子学生が「顔が怖い」と話しているところに創業者が出くわしたことがきっかけで、リニューアルしました。ショック受けたでしょうねー。
今から見ると、「顔の怖さ」の種類が変わっただけじゃないか、とも言えますが、1928年、とにかくこうなりました(笑)当時活躍していたスポーツ選手数人を参考にしたようです。そしてさらに、終戦の年、3代目にリニューアルされました。
3代目は、2代目が少しふっくらした感じです。昔の日本人らしい短足感は踏襲しています。2代目で「GLYCO」となっていた胸の文字が「GURIKO」となっています。グリコはグリコーゲン(glycogen)のグリコですから、「GLYCO」で良いのですが、このときは読みやすさを重視したのかもしれませんね。
4代目です。胸の英語表記はなくなりました。手足が長くなり少し長身になったような印象です。しかしよく見ると頭部が、肩の中心から少し右にずれているのが気になります。インド舞踊の影響か、マイケル・ジャクソンの先取りかもしれません。
5代目です。おっとーっ!これはX-MENのミュータント並みの変化ですよー!まず人種が違います(笑)これは欧米への憧れでしょうか??クラーク・ケントみたいになってます。ちょっと腕が短いことを除けばスタイルがだいぶん良くなりましたねー。
6代目です。人物は少しへしゃげたようですが、まわりに英文と「おいしさと健康」のキャッチコピーが入りました。従来の「ひとつぶ300m」というコピーはこのあたりから消えたようですね。。。
7代目です。これが現在まで続いています。手足の筋肉の線を表す影が整理され、とてもスッキリしてきました。男臭い男、毛深い男が嫌われるという時代の流れもあるのでしょうか・・・?(^_^;)
このグリコのゴールインマ―クの歴史については、この日本のロゴという本に載っています。そのほかにもたくさんの企業のロゴの変遷が掲載されていて、とても勉強になるので、持っていて損はない一冊ですよー。オススメ!
そして現在の道頓堀グリコサインの勇姿へと繋がっているわけです。ここまで来たらもうこのゴールインマークは企業の財産です。変えられないと言ってもいいでしょう。商標がブランドの一部として「資産」と評価される時代ですものね。
若いデザイナーの方にこういうデザインについてどう思うか聞かれたら、何を意図して質問しているかがだいたいわかります。これでいいの?という意味の「小首かしげ系」の疑問です。
でもそれは今、新人デザイナー視点でゼロからキャラデザインをしていたら、絶対こうしないだろう、というのがミソですよね。歴史を背負っているマークだからこそこれでいいし、こうでないと困るのです。逆に、もし今デザインする企業マスコットなどのキャラクターは、本来、100年後も生き残っているキャラデザインにしないといけないのです。できますか?
こういうとデザオがこのゴールインマークを褒めているようですが、一方で、もしこの道頓堀川の看板がなかったら、ゴールインマークは生き残れなかったんじゃないかとも思います。そういう意味でひとつの看板がこんなに影響力を持つこと自体、とても稀有な事例なんですよ・・・(^o^)
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| 雑記 | 15:00 | comments:26 | trackbacks:0 | TOP↑
キューピーが新聞の広告欄に昔の瓶詰めの広告を続けていますね。また、先日書いたJALの鶴丸マークも歴史があります。鶴丸マークに到っては一般のトラックに貼られたり、芸能人に鶴丸マークファンがいるほどですから凄いです。
| なかお | 2014/12/14 01:09 | URL | ≫ EDIT