パロディとパクリ 同じように模倣してるのに、パロディはOK!パクリはOKじゃない!?
講師をしていると、学生さんの作品があきらかに何かを真似ているなと気づくことがあります。何かとは、世の中にある広告やロゴやキャラクターなどです。
私が「これは◯◯のTVコマーシャルみたいですよね?」と指摘すると「さすが先生!よくわかりましたねぇ・・・。アイデアに悩んでいるときにTVでやってたので、それを取り入れちゃったんです!」と悪びれもせず答えます。
いやいやいやいや!よくわかりましたねぇ!って、何の探偵ごっこやねん!アカンやろ!
ただとても難しいのは、その真似度合いが、それでもOKのレベルなのか、パクってる!っと思われる、つまり法律的・モラル的に問題になるレベルなのかです。
あきらかに有名な作品を模倣して、違う作品をつくるときに、注意すべきことを考えます!
あからさまに、そのような手法を使うときにパクリ(盗作)ではないとする「言い訳」として用意されている言葉を考えてみましょう!それは、パロディ、リスペクト、オマージュ、インスパイアされた、参考にした、アレンジした、ミックスした、などの言葉です(笑)
今日は、パロディとパクリについて考えましょう!
パロディ
パロディ(parody)は、文化・芸術の過去の作品を模倣したり、部分的に取り入れて、違う作品を作ることです。
ただし、一般的に「これはパロディです!」と言い張るには、下記の3つの条件が考えられます。
① オリジナルの作品を簡単に察することができること
② 風刺、批判、からかい、誇張、模倣技術の誇示などの意図がある
③ 結果的にユーモラスな効果があること
②は内面的なことなので判断しにくいので、特に①と③が重要ですね。
たとえば、ものまねも人物表現のパロディと言えると思います。ものまねタレントのコロッケさんが、演歌歌手の森進一さんを真似るとき、その誇張した表現でユーモラスな効果が生まれます。
それは、コロッケさん本人も観客も、森進一さんを馬鹿にしたりコケにしたりしているつもりはないでしょう。誇張した表現が面白い、その模倣技術がすごい、などの芸術性が観客に評価されます。ポジティブなパロディです。
ただし、タレントによっては、そのものまねが不愉快だと感じる人もいるはずです。しかし、それを怒ったり「名誉毀損で訴えてやる!」とか言い出すと、世間から「何て了見の狭い人だ、あれくらいのことで」などと言われかねません。それは嫌なので、内心はともかく、表向きは笑って放置しておくということになります。ネガティブなパロディです。
宣伝の分野でも、パロディは可能です。たとえば、TVCMでモナリザに扮したモデルさんがチョコレートを食べるシーンがあって、「思わず微笑んじゃう美味しさ!」と言っていたとしましょう。何の問題もありません。CMを見た人は、オリジナルの作品を知っていて、それを模倣していること、ユーモアを狙っていることを知っていますから。
逆に言うと、オリジナルがわからない、ユーモラスな効果がない、という状態で模倣していると、パロディとは言いにくく、盗作じゃない?と言われるリスクが高くなります。
パクリ
パクリは語源に諸説あるようですが、要は盗作ですね。あえてパロディの①②③と対比させて箇条書きにすると、
① オリジナルの作品の存在を隠したり、知られないだろうと考えて模倣する
② オリジナル作品制作者の才能、技術、労力をかすめ取り、自分の才能、技術、労力によるものだと評価されたいという意図がある
③ 当然、オリジナル作品との対比で生まれるユーモラスな効果はない
となります。わかりやすいですねー!(^o^)
デザインするときに、これはパロディになるだろうか、問題になるだろうかと心配するときは、上の基準を参考にしてください!
しかし、パロディとパクリはまだいいのよ~。20代はいいのよ~。(←桃井かおり SKⅡ)問題はここからよ~。明日は、リスペクトとオマージュとインスパイアについて書くつもりでーす。つ、つもりネ!(^_^;)
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パロディ
パロディ(parody)は、文化・芸術の過去の作品を模倣したり、部分的に取り入れて、違う作品を作ることです。
ただし、一般的に「これはパロディです!」と言い張るには、下記の3つの条件が考えられます。
① オリジナルの作品を簡単に察することができること
② 風刺、批判、からかい、誇張、模倣技術の誇示などの意図がある
③ 結果的にユーモラスな効果があること
②は内面的なことなので判断しにくいので、特に①と③が重要ですね。
たとえば、ものまねも人物表現のパロディと言えると思います。ものまねタレントのコロッケさんが、演歌歌手の森進一さんを真似るとき、その誇張した表現でユーモラスな効果が生まれます。
それは、コロッケさん本人も観客も、森進一さんを馬鹿にしたりコケにしたりしているつもりはないでしょう。誇張した表現が面白い、その模倣技術がすごい、などの芸術性が観客に評価されます。ポジティブなパロディです。
ただし、タレントによっては、そのものまねが不愉快だと感じる人もいるはずです。しかし、それを怒ったり「名誉毀損で訴えてやる!」とか言い出すと、世間から「何て了見の狭い人だ、あれくらいのことで」などと言われかねません。それは嫌なので、内心はともかく、表向きは笑って放置しておくということになります。ネガティブなパロディです。
宣伝の分野でも、パロディは可能です。たとえば、TVCMでモナリザに扮したモデルさんがチョコレートを食べるシーンがあって、「思わず微笑んじゃう美味しさ!」と言っていたとしましょう。何の問題もありません。CMを見た人は、オリジナルの作品を知っていて、それを模倣していること、ユーモアを狙っていることを知っていますから。
逆に言うと、オリジナルがわからない、ユーモラスな効果がない、という状態で模倣していると、パロディとは言いにくく、盗作じゃない?と言われるリスクが高くなります。
パクリ
パクリは語源に諸説あるようですが、要は盗作ですね。あえてパロディの①②③と対比させて箇条書きにすると、
① オリジナルの作品の存在を隠したり、知られないだろうと考えて模倣する
② オリジナル作品制作者の才能、技術、労力をかすめ取り、自分の才能、技術、労力によるものだと評価されたいという意図がある
③ 当然、オリジナル作品との対比で生まれるユーモラスな効果はない
となります。わかりやすいですねー!(^o^)
デザインするときに、これはパロディになるだろうか、問題になるだろうかと心配するときは、上の基準を参考にしてください!
しかし、パロディとパクリはまだいいのよ~。20代はいいのよ~。(←桃井かおり SKⅡ)問題はここからよ~。明日は、リスペクトとオマージュとインスパイアについて書くつもりでーす。つ、つもりネ!(^_^;)
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| デザインの基本(実践編) | 15:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑