冒頭の画像を見て下さい。
キャッチコピーとボディコピーが縦組みで右上にあります。左側に細かい文字情報やロゴが横組みでレイアウトされています。
昨日のルールに照らすと、このレイアウトは、あまり良くないんじゃないの?と思われるかもしれません。
キャッチコピーとボディコピーを読んで目線が左側に移ったあと、文字が横組みになってしまうので、今度は左から右へと読まないといけないからです。
しかし、このレイアウトは特に問題はありません。なぜかって?文字のジャンプ率が高いので、縦組みから横組みの変化が気にならないからです。
文字のジャンプ率とはキャッチコピー、タイトル、見出しなどの目立つ文字と、本文、ボディコピーなどの細かい文章との、文字の大きさのギャップ(差)のことを「ジャンプ率」と言います。
ジャンプ率が大きいと、誌面の躍動感やインパクトを強調したレイアウトになるだけでなく、自然と大きな文字の方に目が引きつけられ、先に読んでしまいます。
サンプルの広告では、左側の文字情報が、右側のキャッチコピー&ボディコピーに対してかなり小さいので、絶対に後に読んでしまいます。
つまり、広告を見た人が読む順番に迷うことがない上に、大まかな流れは基本に沿って、右上から左下へとなっているので、まったく違和感なく読めるのです。
では、違うレイアウトでお話を続けましょう!
これも、昨日のルールでは目線があちこちに揺さぶられる良くないレイアウトじゃないのかと思われるかもしれません。しかし、これもそんなに問題はないのです。
なぜかって?同じくジャンプ率にはっきりと差があることと、目線の流れがそんなに不規則ではないからです。
①キャッチコピーと②ボディコピーは誌面上部にあります。③④の詳細な情報は、縦組みに変化するとは言え、①②の下にあり、広告を見た人が、自然と読む順番に迷わず、混乱することがないからです。
目線もZ字までもいかず、1回折り返すのみで、大きな影響はありません。しかし、理想的には③④の文字情報が横組みで、誌面左側から右側へと流れていくほうが良いことは言うまでもありません。
さぁ、最後に、あえて物議を醸しそうなレイアウトをご覧頂きましょう!
ちょっと無理矢理につくった感はありますが、あり得ないレイアウトじゃあないですよね?何を言いたかったかというと、本来最初に呼んでほしいキャッチコピー「シャランラ!」をあえて誌面の最下部にもってきて、ボディコピーを人物の周辺にバラバラにして放射状に配置、詳細情報を上に縦組み、ロゴを中途半端に見える中盤の位置にと「積木くずし」ばりに(←わからなければ無視してください)反抗的にレイアウトしてみました!
それでもあえて勇気をもって、これでもOKと言いましょう。もちろん、あまりいいとは思いませんが、絶対ダメとは言えません。
でも、目線の流れは、むちゃくちゃじゃないの?だって、こうなるじゃん!
それはある意味、当たっています。だからこそ問題もあるのですが、広告を見る人は、もう少し自然な判断をします。つまりこうです。
まず人物と「シャランラ!」をワンセットで見ます。すると、そのあとの②ボディコピー、③詳細情報、④ロゴは、見た人の中で「その他の細かい情報」と認識され、読む順番はどうでもいいやとなってしまうのです。
つまり、デザイナーからすると、読む順番がどうでもいいと思わせるくらいメインビジュアルとキャッチコピー「シャランラ!」のジャンプ率を極端に高くする(目立たせてインパクトを出す)ことで、その他の文字はどこから読んでもらってもいいようにしているということです。
逆に言うと、文字のジャンプ率が低い(どれも大きさに差がない)状態で、このレイアウトをすると、たちまちどこから見ていいか迷ったりしてしまうので、フォローのできないダメなレイアウトになってしまいます。またボディコピーに重要な情報がある場合も、あまりいいレイアウトとは言えません。
まとめ基本的には、昨日の記事で書いた自然な目線で読めることを再優先してレイアウトを考えます。
しかし、インパクトを出したいとか、メインビジュアルの都合で変化をつけるときには、今日の記事で説明した「文字のジャンプ率」と組み合わせて、どこから読ませるかを自然と誘導していくのですねー!
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