まずは、Q33NYについて。知らない方のために、まず、Q33NYとは何か説明しましょう!
Microsoft社の一般的なオフィスソフトWordで、Q33NYと入力します。これは、ワールドトレードセンターのあるニューヨークのクイーンズ通り33番地を表すそうです。そして、フォントを絵文字フォントのWingdingsにします。たいていフォントリストの一番最後のほうにあります。72ポイントなど大きいほうが見やすいです。
すると冒頭の画像のような絵文字になります!
えーっ!何で?それはまさにツインタワーに突っ込む飛行機と、死を暗示するドクロと、イスラエルを暗示するユダヤの六芒星!ワールドトレードセンターの住所を変換するだけで、偶然にしては出来すぎの絵文字。
しかも、何年も前から世界中の人が使っていたWordにすでにインストールされているフォントで、なぜこんなことが!?
でも怪しくなってきた・・・。
しかし、それが広まるとともに、じょじょにこれは一種のチェーンメールじゃないかとわかってきました。
Q33はワールドトレードセンターの住所ではなかったのです。Q33にこじつけるために、飛行機の機種番号じゃないか、あれじゃないかこれじゃないかと諸説あるようですが、Wingdingsを使って飛行機とツインタワーらしき絵文字にするために、無理にQ33に持って行きたかったという疑いが濃厚です。
Windingsはアルファベットそれぞれがいろんな絵文字になるのですが、UやVだと十字架、Mだと爆弾マーク、Zだとイスラムのシンボル新月旗のマークになります。きっとそれらの文字が絡んでいても「こ、これはもしや!」と思ったかもしれません。
また、六芒星はアメリカ国防総省ペンタゴンのことじゃないか!?って言ってた人がいるらしいですが、ペンタゴンは五角形です(笑)シンボリックな意味を重視するなら明らかに間違ってます。
このように、Q33NYの謎は、じょじょにWingdingsを利用したイタズラという説が定着しつつあるように思います。
記号が運ぶ意味は奥深~~~い!しかし興味深いのは、記号が良くも悪くも様々な連想を掻き立て、ストーリーを紡いでいくことです。記号は背景の知識が広がるとどこまでも暗示を感じたり、連想も広がっていくかのようです。
たとえば、Wingdingsの絵文字では、最初から、N→ドクロ、Y→六芒星となっていたことは、9.11テロとはまったく関係ないところで、違う意味があるかもしれません。
頭蓋骨に大腿骨をクロスさせたこのドクロマークは、欧米ではジョリー・ロジャーと呼ばれます。世界でも日本でも海賊のシンボルとして有名です。
しかし、ちょっとマニアな人にとっては、このマークはテンプル騎士団を暗示します。テンプル騎士団が海賊のルーツとなったという説があるからです。
すると、少なくともWingdingsの作者は「NYはキリスト教とユダヤ教の街だ」と暗示したかったのでは!?と深読みしたりしちゃいます。
実はぜんぜんそんな深い意味がないかもしれませんが、そんな連想をつぎつぎと引き起こすのが記号の面白いところです。
今日は、グラフィックデザインの仕事と少し遠い話題でしたけど、この「記号に何重もの意味を含めることが出来る」ということは、デザインの捉え方に影響を及ぼすと思うんですよ。
そこに「グラ雨」当初の記事(
こちら)に書いた「コンセプトがちゃんと伝わらなくてもいいという特殊な場合もあるのです」の秘密があります。この続きはそのうち必ず。
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