デザオの中で、ボンカレーのパッケージと言えば、やはり女優 松山容子さんの身を乗り出してボンカレーを見せる写真と三重丸です。画像では松山容子さんと三重丸は別のデザインのようですが、記憶の混乱でしょうか、松山さんと三重丸が一緒になったデザインもあったような気がしています・・・。
大塚食品さんのHPを見ると、ボンカレーのヒストリーを紹介してくれている
ページがあるので、それを読んでみると、この三重丸には「おいしさ三重丸」の意味が込められているそうです。そうだったのかー。子供の頃から食べてたけど「おいしさ三重丸」とは知らなかった!急に三重丸に愛着が湧いてきます。
でも白い破線が2本入っていて野球のボールのように見えます。説明によると、1978年にボンカレーゴールドが出たときに、巨人軍の王貞治さんを起用したCMが話題になったとあるので、おそらくそれを絡めて、野球ボールみたいにしてるんでしょうね。
1989年に容量を180mlから200mlに増やし、パッケージも新しくなり「さらに輪をかけておいしく!」という意味を込めたそうです。「おいしさ三重丸」といい「さらに輪をかけておいしく!」といい、大塚食品さんは言いたい言葉をそのまま絵にするような素直なデザインが好きだったんですね(笑)
私もそのような素直なデザインけっこう好きです。でもデザオのデザインポリシーというか、こだわりとしては、よく見ないと気づかないくらい小さい文字でもいいから、三重丸の周辺のどこかに「おいしさ三重丸!」とコピーとして入れてほしいです。それに気づいた人がほくそ笑んでちょっと得した気分になるくらいでも構いません。
ボンカレーは初のレトルトカレーであり、画期的な商品として市場に長年かけて浸透してきたので、消費者にも「あのくるくるした丸い柄はボンカレー」という認識があります。
でもそれは、そのパッケージでずっとやってきたという積み重ねがあるからこそ出来ることで、飽和状態の市場には、「おいしさ三重丸!」と店頭ポップで書くとか、TVCMでも叫ぶとか、意味の補完がされてこそ、このシンプルなデザインも活きるというものです。
現在発売されている商品、ボンカレーネオです。
ネオのほうでは三重丸がありません(´A`。)グスン・・・おいしさ三重丸はもうどうでもいいの??金色に輝くロゴと深紅のビロード調ドレープで豪華に見せたつもりかもしれませんが、ある意味ごく普通の、記憶に残りにくいデザインになってしまっています。他社と違うボンカレーの伝統はどこかに活かしてほしかった!
現在発売中のボンカレーゴールドのほうには幸い三重丸が残っています。ほっ。いろいろ説明が入ってシンプルなデザインの強さこそ失われたものの、ボンカレーオレンジ(←今、勝手に名づけました)を使って、パッと見てボンカレーであることはわかります。
レトロなロゴも骨太で、現代でも十分通用する可愛らしさがあります。このロゴも三重丸と並んで、ボンカレーパッケージの伝統の主役です。ああ、大塚食品さん、伝統を守ってくれてありがとう、です(笑)
まとめさぁ、デザインの勉強中の雨音読者の皆さん。「だから、何?」と思いますか?今日の記事は、お盆だからということもありますが、デザインを継承していく難しさについて少し思いをはせてほしーなーと思って書きました。
中身を進化させるたびにパッケージを変える必要に迫られますが、まったく変えていいのか?慣れ親しんだ食品のパッケージが完全にリニューアルしたとき、消費者ははたしてそれが、自分の好きだったものとわかるでしょうか?
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